姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

量産品が増えた今やからこそ一点ものが光るんです。

こんばんは。

 

今日は朝から地域の祭りで近所がどことなくふわふわした感じが漂って

いましたが、私は仕事をしていました。職人さんは現場に出てくれてて

私は事務所でデスクワークですが。

町内放送でお囃子の音楽が大音量で流れてきた時は流石にちょっと迷惑

かなぁって思いましたが30分ほどで終わったので良かったです。

今修理をさせて頂いてる現場のすぐ近くに薬師さんのお堂があるんですが、

そこの鬼瓦がなんとも言えないいい表情をしてるんです。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20161008223747j:plain

こんな風に鬼の顔がついている鬼瓦の事を「鬼面」鬼瓦といいます。基本的には

社寺仏閣に使われる鬼瓦で特に密教系の宗派で使われる事が多いです。

わざわざ「鬼面」ってつくのは鬼瓦の種類としては顔のついている鬼瓦が少ない

ので普通に「鬼瓦」っていうだけではどの種類か分からないからですね。

元々鬼瓦は屋根の天辺の棟端飾りとして鬼師さんが特注で作っていたもので、

基本量産品の瓦の中で一番手を掛けられるところなのでここを豪華にして

その建物の持ち主の勢いを示していたものです。

今では鬼瓦そのものもほとんどが型抜きのものになって一から完全手作りの

ものは一部のお寺で使われるだけになっていますが、それぞれの瓦の産地には

まだ鬼師さんが居てはって、いろいろな鬼瓦を作っておられます。

最近は女性の鬼師も登場していますが、一般住宅では鬼瓦を使うような和瓦の

屋根も減ってきているのであまり知られていないようです。

今の瓦は特に工業製品化が進んでしまっているので他の家との違いを出すには

鬼瓦の特注は持って来いかもしれません。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20161008224238j:plain

いろんな鬼瓦があって特注で作れるって事をご存知ないお客さんがほとんどやと

思うのでその辺りのPRは我々施工店の仕事ですね。

お客さんの思い出に残るような仕事が出来るように提案していこうっと。