姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

景観を守る法律が景観を壊す可能性があります。

こんばんは。

 

 

怒涛の外食ウィークも今日で終了です。

体重計が怖いのはこれからかなぁ??(^^;

 

今日は朝早くから職人さんと京都まで仕事に行ってきました。

京都は景観条例が厳しくて、コンビニでも全国チェーンのお店でも和風の

色調の外観にしないといけなかったり瓦風の屋根でないとダメやったりします。

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さて、この景観条例ですが考え方自体は実はかなり古くからあります。

調べてみて初めて知ったんですが、大正年間に制定された都市計画法

制定された「風致地区」というものがあります。

「風致」というのは趣や味わいといった意味だそうで、都市内外の自然美を維持

保存するために創設された制度のようです。指定された地区では、建設物の

建築や樹木の伐採などに制限が加えられるとのことです。

最初は東京の明治神宮周辺が指定されたらしいです。

 

さて、概要だけを考えると特に問題があるように思えないんですが、どんな

問題があるかというと、勝手に家を改修したり植木を切ったり出来ないんです。

たとえそれが空き家であろうとも・・・。

事前に役所に届けて確認と許可をもらう必要があるので、仮に雨漏りの原因が

屋根に覆いかぶさった植木の枝やったとしても厳密に適用したら、勝手に伐採

しちゃだめのようです。

住んでる人が居て、定期的に手入れをしていたら特に問題にはならない事が

空き家になると途端に難しくなります。

長く空き家のまま放置されているとそれだけで景観を損ねるんですが、法律は

法律って事で役所ではなかなかすんなりと改修させてくれません。

抜け道が多いとそれはそれで問題やけど、どういう経緯で出来た法律なのか

とかもうちょっと考慮しないとこれから増加する空き家問題に対応出来なく

なるんじゃないかなぁ??って思った京都での仕事の一幕でした。