姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

ZEHってご存知ですか??国の住宅施策には疑問がいっぱいです。

こんばんは。

 

姫路の瓦屋さん表(おもて)です。
昨日、郵便局に勤める友人が購入した年賀状を届けてくれました。
毎年お願いしてるんですが、今年はあちこちで頼まれたので1人当たりに
お願いする量が減ってしまったのがちょっと申し訳なかったです。
それにしてももう年賀状を用意する季節になったんですねぇ。
1年早いです。
そして郵便局も民営化して変わろうとしてるんやなぁって感じたのが写真
のキャラクターです。
ちょっと方向性を見失ってる気がしますが。

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ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)ってご存知でしょうか?

 

字面で考えるとエネルギー0の住宅って事で、いい事なんかな?って感じ
るんですが、中身はちょっと不思議な事になっています。
ZEHとは経済産業省が普及させようとしている「住宅の高断熱化と高効率設
備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、
太陽光発電等によってエネルギーを創り、年間に消費する正味(ネット)
のエネルギー量が概ねゼロとする住宅」の事です。
これから新築の住宅を建てようと考えている方は目にした事があるかもし
れませんね。
ざっくりどんな内容かっていうと住宅を高断熱・高気密にしてエネルギー
効率をこれまでの住宅よりも良くしたうえで、太陽光発電等を使って創エ
ネする事で年間に住宅で消費するエネルギーを正味0にするという内容で
す。

 

省エネと創エネっていいことですが。

 

ZEHの考え方そのものはおかしい所はないんですが、詳細を見ていくと色々
と疑問点が出てきます。
高機密・高断熱にする事によって快適な室内環境を作るってなってるんで
すが一年を通して一定の室内環境になるって事はそれだけエネルギーを使う
って事ですよね??そのエネルギー消費を解消するためにわざわざ太陽光発
電とかを設置しないといけないって矛盾してる気がします。
太陽光パネルを製造する時のエネルギーとかは全く計算されてないんです。
もともと日本の住宅って梅雨に過ごしやすいように考えて建てられています。
梅雨のジメジメとした不快な季節さえ乗り切れれば夏の暑さや冬の寒さは生
活の知恵でなんとか出来ていたんです。
それをエアコン(エネルギー)の使用を前提とした住宅にしてエネルギーを
創っているからチャラですって言ってるのは私には違和感でしかありません。

 

助成金をもらえるのは一度だけです。

 

ちなみにこのZEHは住宅の新築時に補助金が出たりするんですが、建てた時だ
けなんです。その後の設備の更新やメンテナンスには今の所対応してません。
そして何より、新築戸建て住宅への適用を2020年までに過半数を目指すと
の事ですが、これから空き家が増えて新築が減るって予想が出ている時に減る
と分かっている新築に焦点を当てている事に何よりの矛盾を感じます。
木を見て森を見ずって言葉が浮かびました。