姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

いつまで「新興」住宅地?新しいと思っていても時間は経っていますね。

こんばんは。


姫路の瓦工事店の表(おもて)です。
雪の予報で修理工事を延期してみたら全く雪降らなくて予定が狂
いまくってます。姫路の北部で雪が原因の修理なのでなかなか強
気の予定は立てられません。

 

屋根の上から町並みを見渡すとよく分かります。

 

お客さんと話をしている時によく「瓦って最近減ってるんやろ?」
って聞かれる事があります。確かに新築工事ではとても減ってい
ます。それは間違いありません。
でもリフォーム工事ではまだまだ瓦のお宅は瓦でと依頼される事
の方が多いんです。意外に思われるかもしれませんが、こちらが
瓦を勧めて瓦に決まる割合よりは最初から瓦で決まっている割合
の方が多いんですよねぇ。
軽い屋根にするために屋根材の部分以外で構造上の変更に予算が
かかってしまう事が大きな理由です。
そして屋根の上から見渡すとよく分かるんですが、昔の新興住宅
地で使われているのは瓦なんですよねぇ。

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住宅のライフサイクルは長いまま?

 

今工事させて頂いているところも昔の「新興住宅地」なんですが
築30年以上経ってるんです。正確には「分譲住宅地」って呼ぶ
べきなんですが、なんとなく新しいところってイメージが残って
るんでしょうね。説明する時に「新興住宅」で通じてしまう。
私の偏見なのかもしれませんが、それなりに時間が経っていても
「新興」で通じてしまうのはそれだけ住宅のライフサイクルが長
い事が当たり前やという認識が浸透しているからやと思うんです。
それで30年経ってもそれで通じてしまう。それなのにまだ新し
い住宅を潰して新築を建てようとするのは変やと思うんですよね。
人口が減り始めているのに住宅が増えている状況を変やって思え
ないのはおかしいってそろそろ気付かないとです。

 

日本最初のニュータウンは50年経っています。

 

日本で最初の大規模ニュータウンとして開発されたのは大阪市
千里ニュータウンです。1962年に初入居が始まったらしいの
で正確には55年ですね。
登録文化財の要件として挙げられている項目の1つに「原則とし
て建設後50年以上経過しているもの」というものがあります。
大量生産された分譲住宅でも登録文化財の要件の1つを満たせる
時代になってるんですね。
そろそろ新築が一番良いっていうバブル期の変な価値観から抜け
だして、古いから良いって価値観が広まってもいいと思います。