姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

ユネスコの文化遺産にもいろいろありますね。

こんばんは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
先ほど長浜から帰ってきました。走行距離往復で約360kmとちょっとしたドライブ旅行でしたが、初めて見る長浜曳山祭はとても楽しかったです。

 

日本で他の32件と共に登録されていました。

 

さて、今回見た長浜の曳山祭は今年、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。これまでユネスコ文化遺産と言えば姫路城などの世界文化遺産と知床などの世界自然遺産などしか知りませんでした。今回、嫁さんの両親に誘ってもらって行ってみたんですが、そこで貰った資料を見ると日本だけで無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」って33件もあるようです。
有名処では京都の「祇園祭山鉾巡行」や福岡の「博多祇園山笠行事」などなんですが、日本各地で登録されています。面白いのは兵庫~山口の山陽・山陰地方と四国地方静岡県や長野県などの甲信越地方には全くない事です。何故こんなに偏ってるのかは分からないんですが、分布図を見ると分布が集中してるのがよく分かります。
私見ですが、元々人口が多い所で始まった祭りが近くの地方にも伝わった中でも人の出入りがあまり多くなくて閉鎖的やった地方だけ祭りが残ったんかな?って思いました。

 

演じ手も地域も毎年変わるのに同じ形で残っている事が奇跡です。

 

長浜の曳山祭では、子供歌舞伎というのがメインの行事になります。の「山」と呼ばれる移動舞台を街中を引いて回っていろんな所で行われるんですが、演者は6歳~12歳の子供たちなんです。現在では少子化で子供の数が足りなかったので同じ子が何回も演者になる事があるようですが、昔は演者になれない子もたくさん居たみたいです。何回も演じてる子がいるとしても12町の中の4町だけが当番として年に1回行事を担当するので、それを承継していくのはとても難しい事やと思います。
元々は安土桃山時代豊臣秀吉長浜城主やった時に初めて子供が生まれた事を喜んで城下の人に金を振る舞って、それを元手に町民が始めた祭りだそうで、400年の歴史があるそうです。
戦争などで途絶えかけたりもしたそうですが、それを乗り越えてこれまで継承してきた事は本当に奇跡やと思います。

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街並みと曳山がとてもマッチしていました。

 

長浜は古い町並みが残っていてとても風情のあるところなんですが、これが曳山の雰囲気ととてもぴったりとマッチしています。古い町家が当たり前に現役で使われていて、新しい住宅や店舗もそれを意識した作りになっています。ゆっくりまち歩きしててもいろいろと行く所があって全然飽きないんですよね。
歴史があるという意味では姫路も負けてないんですが、こちらは町並みがあまり残っていないのでまち歩きしててもちょっと楽しくないんですよねぇ。
姫路にもせっかく世界遺産の姫路城があるんやから、それを活かした街づくりを目指して欲しいなぁって改めて思いました。