姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

子供の頃に身近にあった風景を思い出しました。

こんばんは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
近畿地方の梅雨明けはまだですが、もう梅雨が明けて夏に入ったような天気になってますね。
今日も夕立があってびっくりしました。

 

和紙人形展の招待券を頂いたので行ってきました。

 

姫路にある兵庫県指定重要有形文化財「林田大庄屋旧三木邸」というところで開催されている「陽だまりの想い」という和紙人形展の招待券を頂いて夫婦で行ってきました。
昭和の日常の風景を和紙が材料の人形で作ってあってめっちゃほのぼのとした雰囲気が楽しかったです。私が子供の頃にはまだ残っていた風景がほとんどやったんですが、たまに話に聞いた事があっても実際に見た事がない風景もあって時間を忘れて見入ってしまいました。

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旧三木邸の建物の雰囲気ともバッチリ合っていました。

 

会場となっている旧三木邸は17世紀の建物を平成10年から10年間かけて保存修理工事を行ったもので、可能な限り建築当初の状態を残してある建物です。エアコンなどの電気設備もなくところどころに扇風機が置いてあるだけやったけど、土壁に茅葺と瓦葺きの屋根で建物に入るとそれだけでヒンヤリした空気になっていて日本の昔の建物がいかに優れているのかを実感しました。
展示の内容との雰囲気もベストマッチしていてこういう家でこんな暮らしをしてたなぁって感じました。もちろん建物の規模は庄屋さんの家ほど大きくないんですが・・・。

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住んでるから残せない部分と住んでないと残せない部分があります。

 

人形展の風景の中でも印象的やったのが「たたみ干し」のシーンです。昔はどの家でもやってたはずなんですよね。それがだんだんと手入れが少なくてもいいものになっていき、今では新築では和室そのものがなくなってきています。
古い家でも畳は手入れが不要になっていて、傷んだら新しいものに入れ替えるという考えになっているんですね。
「モノ」の時代から「コト」の時代になってきてますが、まだまだ考え方としては「モノ」の考え方が根強く残ってるなぁって思いました。
こういう古民家は住んでるからこそ建物そのものが残せるけど、生活しているからこそ古いままでは残せない部分がある事がとても勿体ないって感じます。