姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

基礎を疎かにすると後の影響が大きくなってしまいます。

こんばんは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
やっと梅雨明けしましたね。雨の降り方が夏の夕立みたいな降り方ばっかりやったのとここ数日の暑さが凄かったので梅雨感が薄かったけど、梅雨明けした途端に暑さがもう一段階上がって真夏になったので体を慣らすのに苦労しそうです。

 

瓦葺きの前の段階の仕事が要です。

 

屋根のリフォーム工事をする時に古い瓦を撤去した後の野地の状態があまりいい状態ではない事がとても多いんです。野地の不陸が大きい(業界用語で野地ムラが大きいといいます)のでそれを修正しないといけないんですが、この状態を解消する作業を無駄やと言われる事もよくあります。
「そこまで手を掛けなくてもいいのに」とか「そこそこにして早く瓦葺きをしてくれ」とか言われるんです。それも元請の大工さんから言われたりもします。
でもこの作業を疎かにすると葺きあがった後の仕上がりが物凄く悪くなるんです。もちろん手間はかかるし、やらない方が早く工事も終わるのは確かなんですが、瓦が葺きあがった状態で凹凸があまりにも大きいと雨漏りの原因にもなるので出来る限りは修正するようにしています。

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見えない仕事が肝要なのはどんな仕事でも同じです。

 

見えない所で手間を省くとその時は大丈夫でも後になって影響が出てくる事があります。それも後から出てくるものは少なからず大事になりやすい傾向があります。
建築関係の仕事以外でも同じ事は言えますね。料理でも見えない部分の仕事で味が大きく変わるって言いますし機械などでも見えない部分の整備が疎かになると故障の原因になります。

 

ちゃんとしてるのが「普通」なのか手を抜くのが「普通」なのか。

 

大量生産、大量消費の時代にはいかに効率よく仕事を進めるかばかりに目が向けられていました。それが見えない部分で手を抜いて効率を上げるという事に繋がったんやと思います。
効率ばかりを追い求めた弊害ですね。それが当たり前になってた時代が長く続いてしまったのが「そんな無駄な事」って言われる原因やと思います。
「手を抜く」ではなく「効率を上げる」って考えるといい事のように思えますしね。
効率よく仕事をする「普通」なのかちゃんと仕事をする「普通」なのか。私はちゃんと仕事をする方を選びます。