姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

「空き家」?「古民家」?決めるのは使う人なんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
会社で使っている車がかなりヘタっています。一番新しい軽トラでも乗り出して7年で12万キロほど走っています。一番古いものやと20年近く前でもうすぐ20万キロに到達してしまいます。考えてみると乗用車、軽トラ、ダンプと合計で8台あるんですが全部走行距離は10万キロを超えています。仕事上どうしても必要やしちゃんとメンテナンスして長く乗ってるけど、流石にそろそろ乗り換えを考えないといけない車が出てきてるのが頭の痛いところです。

 

持ち主の感覚は「中古住宅」な事が多いです。

 

ラジオで刑務所から脱走した受刑者が島に潜伏していて捜索が難航しているという話をしていました。何でも空き家が1000軒以上あって探す方は勝手に入れないのでいちいち許可を取らないといけないので時間がかかっているとの事です。
空き家問題はどこの地域に行っても問題が顕在化してきていますが、一番の問題は持ち主が放置している事なんですよね。そういう方って大抵は「こんな中古の住宅なんて誰も住まない」って仰います。誰も住んでいないのに家具や食器など住人が生活していた頃のものをそのまま残してしまってるとその家は家族以外は誰も使えません。

 

使いたい人にとっては「古民家」なんです。

 

実は「古民家」を使いたい人はかなりの数いらっしゃいます。でもいくら探してもなかなか見つかりません。空き家はたくさんあるのに「使える」家は少ないんですね。実家から離れて遠くに暮らしているので片付けられないって事情の人もかなりいらっしゃるんですが、どっちにしてもそれは「放置」なんです。
家具や家財などが片付けられて本当の「空き家」になっていればどこが悪いのかという診断もつけやすいしリフォームするにしてもリノベーションするにしてもどんな風にやるってイメージがしやすいんですが、「中身」がそのまま残っているといくら使いたい人が居ても使えません。

 

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大事にしたい思い出も住んでいてこそです。

 

自分が育った家やから残しておきたいという気持ちはとてもよく分かります。それを否定するつもりはありません。でも思い出を大事に残したいのであればきちんと手入れもしないといけないと思います。離れたところに住んでいてもちゃんと手入れして使っていたら「空き家」が問題になる事はないんです。思い入れがあるからと理由をつけて家具も家財もそのままにして何年も使わないまま放置しているとどんどん劣化していって使いたい時には使えなくなります。
日本の住宅の考え方では古民家には資産価値はないようですが、海外では古民家が一番価値があるんですよね。老舗の企業が多くて歴史を大事にする国やのになんで住宅だけは歴史あるものを大事に出来ないのか不思議です。