姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

ヨーロッパの古い町並みはオシャレやのに日本の古民家はダサいって誰が決めた??

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
やっと連休が終わって仕事やるぞっていう初日が雨やと出鼻をくじかれた気分になりますね。連休の疲れが出ないうちに仕事に復帰してそのまま乗り切りたいところやのに雨降りでのんびりしてしまうと疲れが押し寄せてきそうで焦ります。

 

ヨーロッパの町並みがオシャレなのは同じ様式で揃っているからです。

 

よくテレビのリフォーム番組や情報番組のDIYを紹介するコーナーで「西欧風の建物に見えるように工夫してお洒落になりました」的な紹介をしているのを目にします。あれを見ていていつも思うんですが、ヨーロッパとかアメリカの建物がオシャレに見えるのは同じ様式の建物がしっかりと意図を持って景観として残されているからなんですよね。それを1軒だけが西欧風に見えるようにしてもハッキリ言って違和感しかないはずなんですが、日本の住宅は高度成長期以降、景観を考えずに町並みなんてそっちのけで「どんな家を建てようが個人の自由」とばかりに周辺との調和を無視して建てまくりました。
設計図面やパースなどで完成予想の姿を見せる時も周辺の風景って描いてなくてこれから建てる家だけが描いてあるんです。だから建てる前は個性的な家に拘るんですが、実際に建ってみると周囲の家も似たような考えで個人の好みを優先させた家を建てているので様式はバラバラやのに拘った家に特徴がないように感じるという変な状況になっています。

 

海外から旅行に来た方は田舎の風景を求めています。

 

我々が海外に行って古い町並みをお洒落と感じるように海外の方も日本に来たら昔ながらの田舎の風景の方が良いって感じるという話を聞きました。実際に都会はどこに行っても同じやから観光地として有名な所以外は田舎の風景が見られるようなツアーの方が人気が高いそうです。
民泊の人気が高まっているのも同じ理由なんですよね。高級なホテルはそれこそ自分の国でも似たようなところがあるけど、民泊のような日本の古来の住宅は自国にはないのにホテルに泊まるより安いから民泊が人気なんです。

自分達の持っているものの価値を知らずに他の物に目を奪われているのは勿体ない。

 

日本で生活していると自分達が持っているものの価値をきちんと知る機会がびっくりするくらい少ない気がします。日本の歴史に始まって自分達が使っている道具や普段の風習に至るまで何も知らないままで人に聞かれてもきちんと答えられる人が少な過ぎです。
自分の持っているモノの価値をしっかり理解した上で他のモノに興味を持ったらもっといろいろな事が楽しくなるのに知らないままなのは勿体ないです。
ポルトヨーロッパで再現された西欧風の町並みを見ながらそんな事を感じた連休でした。

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