姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

見積もり金額が「高い」か「安い」かだけを判断基準にすると余計にお金がかかる事があります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
連休明けから着工した現場が少し遠くて片道1時間ほどかかります。遠い所からでも声をかけて頂けるのは嬉しいんですが、遠くても渋滞なしに行けるところはまだしも毎朝必ず渋滞する道を通らないといけない現場の時は朝はちょっとピリピリしてしまいます。会社を出発する時間が5分遅れるだけで到着時間が15分以上遅くなったりするんです。
なのに今朝は一番若い社員が寝坊で朝礼の時間になっても出てきていませんでした。たま~にやらかすんですよねぇ。20日ほど前にも大遅刻をやらかして大目玉くらったはずやのに懲りてないのは怒り方が温いのかなぁ??かなりキツく叱ったんですが・・・。会長からは「1発しばいたるのが本人の為や」って言うけど、それが通用するのは昭和世代までです。飴と鞭を使い分けながら気長に育てるしかないですね。

 

修理工事では「高い」見積もりと「安い」見積もりを提出する事が多いです。

 

雨漏りの点検から修理工事の見積もりを提出する時にお客さんの話と屋根の状態を加味しながら修理方針を提案していく事になります。雨漏りや不具合の原因が明白で修理内容も単純な場合にはそれほど問題ないんですが、そういう現場はあまり多くありません。
瓦そのものが寿命的に限界に来ている場合もあれば瓦は再利用で葺き直しを勧める事もありますし、部分修理を提案する事もあります。
私の場合は状態を見ながら予算効率が一番良いものを勧めるようにしています。例えば棟の積直し工事の場合、部分修理が一番金額が安いけどその部分だけの修理なので他の場所で同じ不具合が発生する可能性があるので、金額的には部分修理の数倍の金額になっても不具合が出ている棟を1本まるごとの積直しを提案します。それと同時に部分修理の見積もりも提出し、お客さんが希望された場合には屋根全体の葺き替えの見積もりも提出します。当然金額的には「葺き替え>棟1本積直し>棟部分修理」です。

 

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少し高くても長持ちする方がコストは安い。

 

金額だけで選ぶお客さんは棟の部分修理を選択されるんですが、そういうお客さんの所には何度も足を運ぶ事になっていますね。部分修理を繰り返して結局全部積直したのと同じ事になるんです。その時にかかった金額は総額にすると1本積直しを1回の工事でやるよりも当然高くなります。最初に説明していても目先の安さに飛びつくお客さんに後から「総額で1本積直しの金額にならない?」って聞かれたりもするんですが、何回にも分けて工事しているのでこちらとしてはその相談に応じるわけにはいきません。


安い理由をちゃんと考えないとですね。

 

特にここ10年くらいは安い事が一番大事という価値観を持った人が多いように思いますが、何で安いのかを考えてないように思います。
会社が儲かればそれでいいっていう業者も中にはいるかもしれませんが、少なくとも私の周りの同業者はお客さんにとってベストな選択を提示しています。
金額の多寡にばかり目を向けているととんでもない欠陥工事でびっくりするくらいの金額を請求されているのにそれを安いと勘違いしてしまう事になります。見積もり金額の大小も重要な要素ではあるけど、それとは別にもう一つ自分で判断する基準を持ってもらえると、家のメンテナンスも見る目が変わりますよ。