姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

今年もトライやる・ウィークの季節になりました。中学生から元気をもらいます。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
6月になってもいい天気の日が続いていますね。次の雨から徐々に梅雨らしい天気になっていくようで、近畿地方の梅雨入りももう間もなくですね。有難い事に仕事の依頼もたくさん頂いているので、予報とにらめっこしながら仕事の予定を組み上げていこうと思います。

 

中学生が就労体験にきています。

 

兵庫県では中学2年生になると地域の企業に就労体験に行く制度があります。「トライやる・ウィーク」という制度で1998年にスタートして早20年になります。当社は制度が出来た年から毎年最大2名引き受けています。
制度が始まったばかりでまだ手探りやった時期には職人さんに現場に連れて行ってもらって現場での仕事が終わる時間まで帰さず苦情が来たこともあったそうですが、それ以外は怪我をさせる事もなく、毎年中学生はいい顔で帰っていってます。
天気次第で仕事の内容が変わるので当たり年には瓦降ろしと瓦揚げ両方を経験する生徒もいて、結構しんどい思いもしてるはずやけど、部活などで先輩から後輩への情報として当社は「面白い所」という評価をされているようです。

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お客さんでは詰まらないけど危険作業はさせられない。

 

せっかくの就労体験ですが、瓦工事店に来ても屋根の上には上げられません。15歳以下には高所作業をさせてはいけないという規定が労働安全衛生法にあるためです。
万が一の事を考えても屋根の上にあげるわけには行きません。それでも現場に行けば周囲の清掃であったり、瓦や資材の運搬などそれなりに仕事があるので5日間のうち最低3日間はガッツリ現場作業を体験してもらっています。
「仕事」を体験するために来ているのにお客さん扱いして見てるだけとか接待するなんて楽しくないと思うんですよね。
それと同時に2日間はいろいろな所に見学に連れていっています。淡路島の窯元に工場見学に行ったり、廃瓦を処理場へ持って行くのに同行させたり。

 

1人くらいはうちに就職してくれてもいいのに。(笑)

 

基本、2名引き受けてますがたまに1名の事もあるので20年で40人にはならないけど、35~7人くらいは職業体験に来ていますが、これまで当社に就職したいと面接に来た生徒は全くいません。
最終日に「ここに就職するわ!!」と元気よく帰った生徒もいたんですが、風の噂で全く違う業種に就職した事を聞きました。高校や大学の新卒での求人を長い事やっていなかったので求人しているのかどうかも分からないというのが実情なので仕方ないと言えば仕方ないんですが。
それに中学生の頃に少しだけ体験しただけでも大変な仕事やと分かってしまったら職人になろうって思わないのもあるかもしれません。
最近は比較的大学生でも職人になろうとする人が増えてきているとの話も聞くので人財確保のためにもちゃんと入口を作らないとです。