姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

瓦から草が生える事はありません。瓦を施工する時に使った土から草が生えるんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。

ホントによく降りますね。昨日から全く止み間なく降り続けています。高速道路も土砂崩れの影響で通行止めになっているところが増えてきたし、川が増水した影響で鉄道各社も運転見合わせが増えてきました。そんな中雨漏りの連絡を受けて何件か現場の確認に行ってきましたが、屋根の上にあがって欲しいという依頼だけはなんとか断る事が出来てホッとしています。

 

瓦から草が生える事はありません。

 

よく、「瓦から草が生えているので掃除してください」っていう依頼を頂きます。一般の方からしたら、屋根から草が生えていたらそう見えるんでしょうね。でも実際に瓦から草が生える事はほぼありません。何故って瓦は「陶器」つまり「焼き物」やからです。原材料は確かに粘土なのでもしかしたら草の種や根っこが混入する事があるかもしれません。でもそれも焼成前までです。一度窯で火が入ると温度が低いと言われる淡路でも900度くらいの温度で長時間焼かれてしまうんです。なので瓦の中から発芽する事は有り得ません。
施工した後に外部から種子が入り込んで・・・という事もほぼ考えられません。100%ではないのは凍害などによって瓦そのものが傷んでしまった所に根付く可能性が全くないとは言えないからですね。それも確立的にはかなり低いです。

 

苔やカビは付着します。

 

ただし、瓦の表面に苔やカビは付着します。日当たりが悪い所や山際で湿度が高い所などでは特に付着しやすくて、濡れるととても滑りやすくなるので、雨上がりに雨漏りの点検に上がるとちょっと怖い思いをする事があります。
カビは変色したように見えるし、苔は瓦にとっていいモノではないけれど、それでもそれが原因で短くなる瓦の寿命はそれほど大きくありません。正直な話見た目が気にならなければ雨漏りの心配はほぼないんですよね。
他に瓦の取り合い部分などに良く使われている漆喰にもカビは付着しやすいですが、こちらも雨仕舞いには特に大きな問題はありません。

 

屋根から草が生えているのを見つけたらまず撤去です。

 

なかなか自分の家の屋根を見上げる事ってないので、屋根から草が生えていても気付かない方がかなり多いんですが、もし見つけた場合には少しでも早く草を撤去する事をオススメします。もししっかり根を張ってしまって瓦部分に影響がありそうな場合にはカッターナイフ等で根元から切ってしまうのもいいですね。

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もちろん、我々瓦工事店を呼んでいただくのが一番です。ただし、私たちも呼んでもらって屋根に上がったその日に根本的な解決をするのは難しいです。草が生えるという事は常時水が回って屋根土が水を含んでいるという事なので。
一度上がって点検と撤去をした後、根本的な原因を解決するための工事を見積もりさせて頂く事になります。放置期間が長ければ長いほど工事にはお金と時間がかかると思ってもらった方がいいですね。
梅雨から夏にかけて植物の生命力も一番活発になる頃なので、出来るだけ早目に解決しておくことをオススメします。