姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

技術が進歩しても自然には勝てません。

こんにちは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
ますます暑さが増していますね。現場調査で少し屋根に上がるだけで汗だくになって、その後移動の車の中はエアコンを効かせているので汗で濡れた服が冷えてかなり気持ち悪いです。夏の体調不良はこういうのが原因になりやすいのでそろそろ普段の仕事では着替えを持ち歩くようにしないといけないかもしれません。

 

宅地造成してあると本当に大丈夫??

 

先週の大雨で岡山から広島にかけて甚大な被害が出ています。復旧作業が急ピッチで進められていますが、この暑さで作業員の方も熱中症になったりで大変な状態のようですね。ボランティアの方も続々と現地入りしているとの報道を見ましたが、自分に何が出来るのかよくよく考えて行動しないと逆に現地の方に迷惑をかける事になるので、気を付けないといけません。
最近雨の降り方が変わったという話はこのブログでもちょいちょい取り上げているんですが、大雨が降る度にどこかで土砂災害が起きているような印象を受けます。川が氾濫したり山が崩れたりしてそれに住宅地が巻き込まれているんですよね。
もともと日本列島は海で囲まれているうえに中心に山地があって住める範囲がかなり狭いんです。それを埋め立てたり造成したりして宅地を増やしてきたんですが、この「宅地造成」が本当に安全なのか疑問です。

 

古い集落はその形成に歴史があります。

 

もともと地震が多く、高温多湿で雨も多い日本なので河川の整備が出来ていない頃はあちこちで河川の氾濫があったと記録されていますし、地震津波の被害があった事も古い神社などには石碑などで記録として残されているようです。
昔の人はそういった自然災害の経験から比較的安全に住める場所を探して出来上がったのが今は「古い」と言われる地方の村です。神社やお寺も災害の起点となった場所に立てられる事が多かった為か地図上でそれらを繋ぐと断層の線にかなり近い線が出来るという話も聞いた事があります。
実際、阪神淡路の震災の後に家の仕事を手伝って屋根にブルーシートを掛けて回った時に屋根の上から町並みを見てみるとブルーシートを掛けた家が綺麗に線になっていた事をよく覚えています。

 

自然の力は制御出来るものじゃないんです。

 

宅地の造成では住宅を建てる部分の地盤改良して基礎をするけどそれ以外の場所には基礎なんてありませんよね??しかも比較的浅い部分しか改良しないのでもっと深い所から根こそぎズレてしまったらどうにも出来ません。同じように河川の護岸整備も流れが変わらないように固めているだけで大水が来たら受け止め切れるものではありません。
そもそも自然の力を制御出来ると思うのが間違いです。
住宅にしてもホンの数年から十数年住まずに手入れもしなければ緑に飲み込まれてしまうんです。これから空き家が増えて行くと今度はそういう家が原因の災害も起こるかもしれません。そして新しい家やから古い家よりも安全とも言い切れないんです。そろそろ価値観の見直しが必要じゃないですかねぇ??

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