姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

昔は瓦を屋根の上に担いで上がっていました。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日は火星と地球が大接近した日でした。2003年以来15年ぶりで次は17年後というなかなか見る事が出来ない天体ショーやったみたいです。残念ながら昨日はかなり早く寝てしまって見損ねたんですが、今日でも火星はかなり綺麗に見えました。
望遠鏡を使ったらもっと綺麗に見えてたかもしれませんが、残念ながら持ってないのでネットで写真見て満足してました。

 

瓦を屋根の上に揚げるのは大変な作業です。

 

今日はリフォームの現場で施工する瓦を屋根の上に揚げる手伝いをしてきました。トラックにパレットで積んである瓦を瓦揚げ機に積み替えて、屋根の上まで揚げる作業なんですが、1時間程度の作業で汗だくになってしまいました。
1回に瓦揚げ機の台車に乗せる瓦は4枚1束で8束32枚です。重量にすると約90kgです。今日私が手伝ったのは2パレットで846枚なので2368kg。合計重量にすると結構重いけど、今仕事をしている現場ではこれでまだ1/3程度なんです。
屋根が大きくなると瓦の量も多くなります。

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今は瓦揚げ機が出来て楽になりました。

 

昔は瓦揚げ機がなかったので全部担いで揚げていたそうです。それも一度に15枚とか20枚担いでた人もいるらしく、今では考えられないくらい重労働です。
私が瓦の仕事を始めた頃には瓦揚げ機はどこの瓦屋さんも持っている機械になっていたので、手運びで揚げていた時代は知らないんですが、機械がなかったころの事をしっている人も少なからずいらっしゃったので、大変さはよく耳にしていました。
その瓦揚げ機も今は電動のモーターが主流ですが使われ始めたころはエンジン式のモーターのモノも多くて機械そのものもかなり重かったらしいです。

 

梯子のしなりを利用していました。

 

ちなみにモーターがなくて担いで瓦を揚げていたころは筋力だけでは大変やったのでわざと重い荷物を持って、梯子をしならせた反動で登っていたという話も聞きました。
私は自重がかなりあるので、荷物を持たなくても梯子がしなります。現場調査などで2階の屋根に上がる時などは梯子のしなりの反動が大きいのを実感出来て、その度に昔の人がこれを利用してたんやって話を思い出してしまいます。
電気が使えない現場ではほんの少量の瓦でも屋根に揚げるのに必死になってしまうので昔の人の体力を尊敬してしまいます。