姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

畳、障子、襖、瓦。和のものが見直されてきています。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
久し振りに雨の心配をしなくてもいい1日やったような気がします。現場も雨で休みが続いていた現場は職人さんが出てくれて工事完了に向けてやっと再始動出来たかなぁ。
着工当初の工期には間に合わないけど、それでも1日も早く仕上げたいですね。

 

国内ではなく海外で「和」が評価されています。

 

ここ数年で海外から観光に来ている旅行者が爆発的に増えました。最初は都会や整備された観光地が人気やったみたいですが、最近ではそういうところよりもむしろ昔からの日本の文化を感じられるところに人気が集まっているようで、観光客慣れしていない地域では困っている部分もあると聞きました。
そんな中で日本国内での評価よりも海外で高い評価を得ているのが「和」の文化に関するものです。和食や着物などはもうかなり前から海外で評価を受けて、その評価が日本に逆輸入という形で入ってきて見直されつつあります。日本人が「オシャレ」と感じるものは海外では奇抜に見えて、逆に「野暮ったい」とか「地味」と思われているものの評価が高いんですよね。

 

建築に関しては2歩も3歩も遅れています。

 

「衣・食・住」の中で「衣」も「食」も見直されているのに「住」に関してだけはいつまで経っても評価が安定しません。若い年代では少しずつ和風建築の方が良いって言う人が増えてきていますが、相変わらず新築の家では畳や障子、襖を使った家は少数やし和瓦を使った家も激減したままです。
生活の欧米化が進んでいる事が要因としてよく挙げられていますが、それだけじゃなくて生活様式が大きく変わってしまったのが主な原因ですね。法事や慶事で家族以外の人が公に家を訪問する事がなくなって応接間や仏間を不要やと判断してしまったんですよねぇ。そしてそういう「ハレ」の場が家の中になくなると家はよりプライベート空間になってしまいます。昔は家ってプライベートとパブリックと両方を持ち合わせていたんです。

 

海外での評価が高くなると国内でも見直されます。

 

海外で日本の「和」の文化が評価されているのはその「精神性」です。日本では宗教というと良い印象を持たれない事が多いんですが、海外では教育とか人間形成と宗教が深く関わっていて分ける事が出来ないんです。日本は宗教に頼らず生活様式の中にそういった教育や倫理観などを組み込んできました。それが評価されているんですが現代日本生活様式が変わってしまってその精神性を見失いかけています。
それが海外で評価を受ける事によって国内でも少しずつ見直されてきているんですよね。まだまだ動きとしては小さいし、経済的な影響も大きくはないんですがこれから確実に大きな動きにはなります。
先日、一八会の仲間と例会の打ち合わせをしながら商売の話をしていて確信しました。

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