姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

釉薬瓦はいつでもすぐに用意出来ると思いこんでいました。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
事務所のエアコンが新しくなりました。昨年の冬あたりからちょっとずつ効きが悪くなってきてたんですが、今年の猛暑の時に効いたり効かなかったりしてたのでそろそろ限界かと思ってたら先日、全く効かなくなりました。事務所を建てた時に設置したものなので10年以上頑張ってくれてた事になります。天井にビルトインしているタイプのものなので同じ規格のものがすぐにあるか心配でしたが無事見つかりました。
事務所の中は禁煙にしているんですが、古いエアコンと新しいエアコンが並ぶとびっくりするくらい変色している事が分かります。

 

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これまで釉薬瓦は大量に出る事はなくてもコンスタントに使っていました。

 

銀色(灰色?)、青、赤、緑などなど釉薬瓦は本当にたくさんの色があります。40年くらい前に大流行した事があって、今ちょうどメンテナンスの時期を迎えている住宅によく施工されています。
私が瓦の仕事に就いた頃にはまだ葺き替えや新築でもシルバーと呼ばれる銀色?灰色?の瓦などは選ばれていたんですが、最近はそういう大量に使う工事ではほとんど使われなくなっていました。
とは言っても修理工事ではコンスタントに使っていて、メーカーや問屋に注文すればすぐに用意してもらえるものやという認識でした。

 

淡路産の瓦が欠品の嵐です。

 

ところが大阪北部地震から続く災害で修理工事の需要が急激に高まって淡路島で製造している瓦が次々に欠品するようになったんです。
事情を聞いてみるとそもそも釉薬瓦はある程度在庫が溜まるとそれ以上増えないように窯を止めて製造を休止していたとの事です。確かに作っても売れなければ不良在庫になってしまいます。災害で多少需要が増えたとしてもこれまでの在庫で十分に対応出来ていたんですね。それが今年の災害で一気に需要が増えてしまって在庫がなくなってしまったとの事でした。
特に関西圏では淡路島の瓦をよく使っていたので今回の台風で関西全域から注文が殺到したようです。

 

問屋さんも大混乱です。

 

産地のメーカーから我々の所に瓦を配送してくれている問屋さんも混乱の極みにあるとの事でした。常に産地へトラックを走らせて瓦を輸送しているけど、それでも追い付かないようです。産地から引き取ってくるだけではなく県内にある瓦工事店に配送もしているので、人手が全く足りなくて当然ですね。
当社は比較的問屋さんに近いので引き取りに行くんですが、ここ2ヶ月くらいは問屋さんを訪ねても事務員さんしかいないという状況が続いています。
業界が一丸となって復旧に努めていますが、まだまだお待たせしてしまっている状況は改善出来ていません。順番に1軒ずつ進めているのでご不便をおかけしますが今しばらくお待ちください。