姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

軽い屋根は屋根材だけじゃなく構造体をしっかり接合しておかないと強風で飛びます。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
稲刈りが終わってすぐの現在、敷地にはあちこちに稲の種籾が落ちています。稲刈りして乾燥機に入れるまでにこぼれてしまったものなんですが、全部回収するのが難しいんですよね。敷地内でコンクリートの舗装をしているのは一部だけで後は砂利を敷いてるだけなので小石と混ざらないように掃除するのが難しいんです。そして集めても1kgもないので諦めているんですが、それを狙って鳥が集まってきます。彼らからしたらご馳走が食べられるビュッフェみたいなものかな??屋根の上で羽を休めながら人が居なくなるのを待ってるんです。スズメ系の小鳥から鳩、烏まで今の時期は鳥だらけになります。

 

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軽ければいいってものではないんですよね。

 

地震の被害が出る度に軽い屋根が流行っていて、リフォームの引き合いがあってお客さんの所に行ったら半分くらいは「軽い屋根がいいんですが」って言われます。もっともそのうちの半分くらいは「本当に軽い屋根の方が地震に強い?」って半信半疑な感じなんですが。
屋根は軽い方がいい?って聞かれたら軽い場合と重い場合、それぞれのメリットとデメリットを説明してお客さんの家の造りを確認しながら個人的な意見としてオススメの屋根材をいくつか紹介するようにしています。もちろん、イチオシは瓦なんですが。それでも軽い方がいいって思い込んでるお客さんが多いし、それが絶対って思ってる人には瓦は勧められません。

 

軽い屋根材はこれでもかってくらい釘留めします。

 

今の屋根材の工法はとにかく屋根から材料を落とさない事を前提にしています。風が吹こうが地震が来ようがびくともしない家って事ですね。理想と言えば理想ですが、めちゃくちゃお金かかります。それに想定以上の力がかかるとあっさり被害が出ます。
まぁ、その為にかなり安全側にマージンを取った耐力計算をしてあって、その計算に基づいたマニュアルで我々は施工しているんですが。
軽い屋根材ほど1枚あたりに留めつける釘の数は多くなります。施工しながらこんなに釘留めする意味あるかな??って思うくらい釘やビスを使うんです。

 

釘を多く打つって事はメンテナンス性が落ちるって事です。

 

瓦をオススメする理由の1つがメンテナンス性の良さなんです。昔から形が大きく変わっていないので仮に違うメーカーの瓦を持ってきても合わせやすいんですよね。そして問題が起きた瓦の交換がしやすいんです。
耐風力を上げる為に防災瓦になっていても和瓦なら交換しやすいので、傷んだらその部分だけの修理で済みます。しかし平板瓦やその他の屋根材の場合は交換がそれほど容易ではありません。我々本職でも出来ればしたくないって思うくらいにはメンドクサイんです。メンテナンスなんて必要ないって思われてる人も多いかもしれませんが、メンテナンスを定期的にしている家としてない家では家の寿命が倍以上違います。
きっちりメンテナンスして長く住むのが結局一番いいんですよね。