姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

建築の現場は図面通りにやらないとクレームになります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
年が明けてからずっと修理などの仕事で軽トラで走り回っていて、荷台が散らかったままの状態になっていました。今週は比較的事務仕事の為に会社に居る事も多かったので空き時間を使って車体の拭き掃除と荷台の整理をしました。現場仕事が終わって余裕がある時はその場である程度道具類を片付けて帰ってくるんですが、遅くなってしまうととりあえず積んだままで帰るので、散らかるんですよねぇ。掃除と片付け、整理をしたらすっきりしました。やっぱり綺麗にしておくと気持ちいいものですね。

 

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ワンルームマンションの界壁問題は現場の判断では有り得ません。

 

昨年、手抜き工事だとニュースになっていた某ワンルームマンションの天井裏にある壁(界壁といいます)の問題が再燃しています。新たに界壁がない物件がたくさん出てきたとか。
界壁がないと防音性も耐火性もないも同然で、隣の音どころか数軒先の部屋の音が聞こえてきたり、生活臭が漏れたりもします。何よりも問題なのは1室から火が出た時に全ての部屋に煙も火も届いてしまう事です。
でもこれって現場で仕事をしている工事業の立場から言うと決して「手抜き」ではないんですよね。現場の判断であの界壁をなくす事は出来ないからです。

 

手抜き「工事」ではなく手抜き「設計」です。

 

「手抜き工事」という言葉は現場で仕事をしている人が早く簡単に終わらせる為に「やらなければいけない事をやらなかった」という印象です。でもワンルームマンションを建築している会社規模の現場でそんな事をしたらすぐに現場監督からやり直しの指示が出ます。
私自身、大学を出て最初に就職をしたのが大阪のゼネコンで現場監督の仕事をしていた経験上、そういう部分を見過ごすことは有り得ません。何よりも工事写真として残します。
では何故今回のような事が起こったか。それは工事ではなく設計段階での手抜きやからです。

 

ほとんどの業者はちゃんとやっています。

 

ただし間違えてはいけないのはほとんどの業者はちゃんとやっているって事です。完了検査で工事写真を見る時間は3000枚の写真でも5分もないくらいで、写真を撮影して整理する仕事をしている側からしたら「それだけ?」って思うんですが、それでもそういう検査がある事で「ちゃんとやらないと引き渡しが出来ない」ってプレッシャーにもなるんですよね。厳しい予算の中でもそれくらいきちんとやっている会社がほとんどで、現場で作業している工事業の職人さん達はもっと厳しい予算でも頑張っているんですが、こういう事件を1社が起こすだけで全体の不信感に繋がってしまいます。
建築業界に居る身としては情けないやら腹が立つやらで複雑です。