姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

古民家を修理・維持・管理するのはとても大変な事です。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日で8月も終わりですね。学生の時やと夏休みが終わって2学期が始まるという時期やけど、不思議と学生の頃ってあまり季節の変化を感じてなかった気がします。季節の変化よりも行事ごとで1年の移り変わりを感じてたのかもしれません。社会人になってからは四季の旬の食べ物とか草木に目が行くようになりました。ちゃんと年齢を重ねられてるって事かな。

 

空き家が爆発的に増えています。

 

ここ最近よく耳にする言葉が「人口減」と「空き家増」です。なんとなくセットで語られているように思います。確かに人口が減るんやから空き家が増えるのも当然といえば当然やけど、問題は空き家の増え方ですね。
平成25年のデータでは全国の空き家の件数は800万戸を超えているそうです。「空き家」というと一戸建ての住宅を想像してしまいがちやけど、この800万戸にはマンションなどの集合住宅も含まれています。そしてその空き家が後10年ほどで2000万戸に迫るくらい増えると予測されています。はっきり言って異常です。

 

中古住宅の価値が見直されるようになってきました。

 

日本は未だに年間90万戸ほどの新築住宅が建設されています。これは世界的に見てもかなり異常な数字です。海外に行くと古い建物の方が価値も人気もあるようなんです。建てて20年ほどで資産的な価値が0になってしまうのも変ですよね。
そんな中でも最近は少しずつ「古民家」が見直されてきていて、古民家に住みたい人が自分でリフォームしたりとかカフェなどのお店を始めるといった話もよく耳にするようになりました。
そして先日facebookで知り合った方から古民家の屋根について相談を受けたんです。かなり古い茅葺の古民家を購入して少しずつ自分でリフォームされている様子を「梟の子の日記」というブログで紹介されています。

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一度傷んでしまうと修理するのは物凄く大変です。

 

どんなものでもそうですが、特に建物は一度傷んでしまうと修理するのって物凄く大変なんですよね。「梟の子の日記」でも悪戦苦闘されている様子をアップされていたんですが、「屋根の事だけは手に負えない」とのご相談でした。
一見するとそれほど問題ないように見えても一皮むいて見たらエラい事になっているというのが古民家改修の難しさです。
なによりも大変やったのが改修する前の段階で家の中を片付ける事やったというお話も聞きました。私も最近空き家の雨漏りの修理に伺う事が増えているんですが、家財道具などがまるまる残ったままの家がとても多いんです。中を綺麗に片付けてあったら「中古住宅」として売却する事も賃貸物件にする事も出来るけど、家財道具が残ったままの状態はまさしく「空き家」なんですよね。人が出入りして使わない建物ってどんどん劣化していくので、空き家をお持ちの方は中の少しでも早く中を片付ける事をオススメします。それだけで新しい活用方法が浮かんでくる事もあるんですよ。