姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

物凄く貴重な体験をしてもらえてるって教える側にいるからこそ分かります。

こんばんは。

 

 

今日は明石市の小学校まで「ものづくり実演&体験教室」の指導に行きました。

学校に訪問するのが年に6回、姫路市の県立ものづくり大学校で教えるのが

年6回あって「かわらぶき技能士会」のメンバーで分担して指導にあたります。

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対象は小学生~中学生まで毎回違っていて教える内容も少しずつ変えています。

小学生はまだまだ元気いっぱいで集中できる時間も短いので休憩も細目に

いれながら興味を持ってもらえるように、中学生にはこれくらい知ってるよね?

って少しプライドを刺激しながら少し厳しく。

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簡単な架台を作って実物の瓦を施工(と言っても釘留めしませんが)してみたり

のし瓦をタガネ(瓦を切る道具)で割ってみたり鬼板瓦(鬼瓦の形をした板瓦)

にポスカで好きな絵を描いたりします。

 

体験学習指導を引き受けた当初、他の業種では体験学習の成果が製品として残る

ものが多く発表の場でも誇らし気に見せてるのに、かわらぶきを体験した生徒は

最初は割ったのし瓦くらいしか残るものがありませんでした。

そこで何か記念になるものはないかといろいろ考えて今の形になっています。

しかし当然実際の屋根工事ではそんな作業はないので、他にかわらぶきらしい

ものはないかと試行錯誤しています。

 

指導する人員も今はまだ技能士会の幹事で分担していて、今年は幹事以外の

人にも手伝ってもらえないかと募集をかけていますが、技能士会の会員は会社

ではなく職人さん個人なので日々の仕事もありなかなか一般会員の方の参加には

繋がっていません。

 

どんな行事でもそうですが始めた人だけで進めていくと段々先細りになります。

生徒に教えに行くようになって感じたのは、私が小学生の時にはこんな事業は

なかったので、今の子供たちはものすごくいい体験をさせてもらえてるんやなぁ

って事です。こういう事をやっていますって報告で聞くのと自分で教える側に

立って実際に生徒に接するのとでは感覚が全く違います。

私は屋根の上でする仕事だけが仕事ではないという事をこの体験で知りました。

この感覚をもっと共有していきたいなぁ。