姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

未来の職人の懇親の菓子細工に人間の手仕事の可能性をみました。

こんばんは。

 

先日、姫路城の大手前広場で開催されている陶器市&菓子祭りに行ってきました。
弟が参加している福祉祭りのついでやったんですが、全国の有名所の焼き物や
兵庫県内のお菓子の屋台がとてもたくさん出ていていろいろ目移りしました。

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学生の展示に手仕事へのこだわりを感じました

 

会場の一角に「匠の館」というブースがあったんですが、その中では生和菓子の
実演販売とプロが作った菓子細工そして姫路の調理専門学校の学生が作った菓子
細工の展示がされていました。

プロが作ったものは季節感を取り入れた見事なものばかりでしたが、展示の最後の
学生の作品が個人的に一番気に入りました。
もちろん、技術的にはプロと比べたら粗が目立つものやったけど、それでもかなり
手の込んだ作品ばかりで、ちゃんと「手を入れる」事を訓練しているんやなぁって
感じられました。

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コストや効率だけが価値観じゃない

 

建築でもそうですが、学生の時の勉強ってそれまでの歴史とか基本的な技術を
教えてもらっても、効率のいいやり方で上書きされてしまうと効率ばかり追い
求めてしまいがちになるような気がします。
これが仕事をするようになるとコストが絡むのでさらに効率に偏ってしまいます。
学生の間に基本的なところでしっかり手を入れる事をクセに出来ていると仕事を
するようになってもきちんとした仕事が出来ます。

 

瓦の職業訓練校でも基本を大事にしています

 

瓦業界にも職業訓練校があります。兵庫県では淡路島に、大阪と京都にもありますね。
私は淡路島の訓練校に行ってました。そこでは電動工具を使わずに半日ずっと瓦を切る
練習をしたり、瓦施工をCADで図面にしたりといった事を勉強しました。
もちろん、瓦の歴史についても勉強しましたよ。
こんな風に学校で覚えると現場に出た時に仕事の丁寧さに大きな違いが出てきます。現
場に出て間もない時期でも先輩の施工のスピードにかなり近付けるようになるんです。

基本をみっちり教えてもらえるんやから当然と言えば当然なんですが、それが大きな自
信になったのは間違いありません。

あの作品作った学生もプロの作品と一緒に並べてもらってお客さんの感想とかを聞いて
自信に繋げられてるといいなぁ。