姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

「鯉のぼり」と「こいのぼり」唱歌が2種類あるってご存知ですか?

こんにちは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
こういい天気が続くと外出しないともったいないと思ってしまいますね。明日は天気が崩れる予報が出ています。仕事しようと思ってるので外れる事を祈るのみです。

 

世代によって知っている歌が違うようです。

 

本日5月5日は「端午の節句」です。3月3日の「桃の節句」のひな祭りと対になってる日って認識で男の子がいる家では鎧・兜の飾りと鯉のぼりを飾る日ですね。瓦の仕事をしていると「甍」という言葉が出てきます。この「甍」の説明をする時に私たちがよく使うのが唱歌「鯉のぼり」です。「甍(いらか)の波と雲の波~」って歌詞なんですが、この歌って一定の年代より若い年代は習ってないんですよね。私自身も学校では習っていません。親が教えてくれたから知ってるだけなんです。
私より5つくらい年上の人でも知ってるのは「屋根より高い鯉のぼり」の方の歌だけでした。
「甍の波と」の方のタイトルが「鯉のぼり」で「屋根より高い」の方が「こいのぼり」という違いがあるそうです。現代では甍の波って言われてもそういう風景がないので余計に認知されなくなってるのかもしれませんね。

 

鯉のぼりを上げる理由は?

 

鯉のぼりを上げるようになった由来は江戸時代に裕福な商人が武家に対抗して豪華な幟を出すようになって、それが「登竜門」の故事と合わさって鯉の形を模すようになったとの事ですが、鯉のぼりにもひな祭りと同じように私見があります。

 

子供がたくさんいるのが当たり前な江戸時代は男の子が複数居ても長男以外は婿入り先を探さないといけなかったと思うんです。そこで子供が小さいうちから「うちには男の子が〇人いますよ」という目印として鯉のぼりの数を増やしたんではないかっていうのが私が個人的に思う鯉のぼりです。
江戸時代って何よりも「家」の存続を重視する時代なので子供が小さい時から嫁入り先や婿入り先を決めていたようなので結構合理的な方法やったんじゃないかなぁって思います。

 

鯉のぼりが似合う町並みにしたい。

 

最近は鯉のぼりを上げている家を見かける事も少なくなってきました。住宅の欧風化が進んで鯉のぼりを上げるのがオシャレじゃないって考えられた結果なのかなぁって思います。マンションや一戸建てのベランダに小さい鯉のぼりがちょこっと挿してあったりするのですら減ってるように思います。
それでも先日の外出で少し山間の方に足を伸ばした時に大きな鯉のぼりを上げている家を見かけました。

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やっぱりいぶし瓦の日本家屋には鯉のぼりが似合います。「甍の波と雲の波~」って歌を聞いて簡単にその風景が思い描けるような街づくりをして将来に残して行こうって改めて思った連休最終日でした。