姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

好きなものの事だけ言い続けても説得力に欠ける気がします。

こんばんは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日の夜中から雨が降るみたいですね。1ヵ月の降水量の半分が今日から明日にかけてで降る予報も出ていてちょっと心配になります。

 

瓦の事が好きやけど・・・。

 

当社はもともと瓦の製造をやっていました。私が高校生の頃までは窯があって製造をやっていたので小さい時から工場や窯が遊び場やった事もあって瓦の事は大好きです。瓦の素材そのものも好きやし、瓦の町並みについても同じですが、意外とその辺りの区別がついてない人も多いように思います。
瓦屋で瓦が好きやからブログやfacebook、Twitterでの発信でも瓦の事が多くなってしまうんですが、最近はそれだけじゃあかんなぁって思うようになりました。
瓦の事が好きやけど、それだけやと自分の好きな物だけをとにかく勧めるだけになってしまう気がするんです。

 

好きなものだけでは説得力に欠けます。

 

好きなものの話だけしていると「それ以外」の情報が入ってこなくなります。例えば「瓦」の話だけしかしないでいると「薄型スレートについて知りたいけど、あの人は瓦の事しか言わないから他の人に聞こう」って思われてしまうと思うんです。そうするとリフォームを考えてるけど、思い込みで薄型スレートしか無理と思ってる人の選択肢を増やす事が出来ません。
いろいろな可能性を自分の中に持っていて、その中から条件に一番合う提案を出来るようになってこそ、瓦を推す言葉に説得力が出てくると思うんです。

 

瓦屋という矜持と屋根屋としての気安さ。

 

下請けとして仕事をしていると、取引先の元請さんに現場を案内してもらう時に「瓦は重いから危ない」って文言が書いてある営業車の後ろをついていかないといけなかったりします。
いろいろとモノ申したくなるんですが、言えないところに下請けの辛さがあります。
自社の営業のためにインパクトのある事を書いただけで瓦業界に喧嘩を売るつもりがない事はその会社から瓦の仕事も頂いてるので分かってるんですが、現場調査の度に情けなくなります。
大きい屋根にいぶしの瓦が並ぶと壮観でカッコイイのになぁ。
瓦屋としての矜持と屋根屋としての気安さの両方を持って仕事をしていけって事でしょうかね。

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