姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

雨が多い日本で長く建物を守ってきたからこそ瓦は今の形になりました。

こんばんは。

姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。

九州の大雨での被害が1日も早く復旧する事を切に願います。

なんかここ数年、毎年のようにどこかで大雨の被害が出ているように思います。

雨の降り方が変わった事も要因かもしれませんが、自然をコントロール出来るという考えへの警鐘のようにも感じますが、人的被害だけは許容出来ないですね。

 

和瓦は雨が多い日本の気候に最適な形になっています。

 

一般に瓦と聞いて大多数の人がイメージするのが和瓦(JIS規格ではJ型と言われます)やと思います。

この形は江戸時代中頃に登場したと言われているんですが、屋根の雨仕舞いと施工性を兼ね備えたとても機能性に優れたものなんです。

山になっている部分の雨を谷部に集めて屋根の勾配を利用して下側に流すようになっているんです。


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その分、谷部の水の量が増えるんですが、量が少ないとうまく流れていかない事もあるんです。

 

雨量が多いと軒先が滝のようになります。

 

もちろん、谷部から排水するので軒先は滝のようになりますが樋で受けることによって解決しています。

デザインで樋を付けない家も最近はありますが、壁面に直接雨が当たると壁材の劣化が早くなります。

この樋で集めた雨の量って言うのが意外と馬鹿にならない量になります。日本では江戸時代には雨水を貯めて防火用水にしていたくらいです。

 

日本の樋はデザインが良くて海外にも人気です。

 

日本に旅行に来た外国の方が住宅の玄関の鎖樋を見て欲しがって、板金屋さんに大量に注文したという話を聞いた事があります。

特に銅で作られた樋は様々なデザインのものがあり、人気が高いようです。

和瓦も銅の樋も徐々に海外で認められてきているので日本国内でも認められるように頑張らないとです。