姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

AIは職人の仕事を出来るのか?

こんばんは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
いよいよ本格的に暑くなってきましたね。朝イチは曇ってて山の方では少し雨も降ってたくらいやったけど、日中は完全に晴れてめちゃくちゃ暑くなりました。これからしばらくの間は一年で一番仕事が辛い時期になります。

 

これまでは機械化で仕事の効率が上がっていました。

 

基本的に瓦屋さんの仕事って力仕事が多いです。古い瓦を撤去する時や新しい瓦を運ぶ時、他にも材料は軽いとは言えないものばかりで、道具も結構重量があるものが多いです。
それでもここ20年~30年くらいでかなり機械化が進んで仕事が楽になったという話をよく聞きます。特に瓦を屋根に揚げる時の荷揚げ機は今はもうなくてはならない物になっています。
最初の荷揚げ機はエンジン式で梯子の重量も相当なものやったらしいんですが、今は電動のモーター式で梯子もアルミ製になって軽くなっていて取り回しもとても楽になっています。
現場で荷揚げ機を組み立てているとご高齢の方が「便利なものが出来たんやねぇ。昔は全部人が担いで揚げてたのに」って言われるくらいです。

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AIは現場の仕事を出来る?

 

最近よく聞くのが「AIに仕事を奪われる職種がたくさんある」という事なんですが、瓦葺きに限らず建築現場で職人がやっている仕事に関して言えば当分は無理ではないかなって思っています。作業しているとかなり埃やゴミなどがかなり舞い上がってしまうので機械の故障の原因になってしまうというのが1つ。もう1つが建築って全く同じものを作る事がないって事です。更に建築は基本的に屋外での作業が多いので雨や風、温度の変化などにも対応出来ないといけなくなるんです。

 

人間って良く出来てるなぁ。

 

AIがすごいって言われる度に私は「人間ってすごいなぁ」って思うんです。機械がやっても「すごい」って言われるような事を人間は当たり前にやってるって事やから。
そして埃や自然環境にも対応して当たり前に仕事が出来るのって絶対に機械では出来ない事ですよね。
個人的には瓦葺きの仕事をAIやロボットが出来るようになるんやったら危険もないし、職人不足も関係なくなるので是非登場して欲しいところなんですけどねぇ。