姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

毎日の仕事の中にいろいろな教材が隠れているんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日はめちゃくちゃ暖かくて花粉が良く飛んでました。さらに2日続けての瓦降ろしで埃を吸いまくったので瓦を処分場に持って行く車の中でも鼻水が止まらなくて大変でした。
そんな中、家に帰ってきたら嫁さんが会社の「名前詩」を考えて清書してくれていました。花粉症で下がったテンションが一気に上がりました。建築系の事務所ってちょっと殺風景になりがちなので事務所の玄関に飾ってみようと思います。

 

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瓦降ろし工事にはいろいろな教訓がいっぱい詰まっています。

 

昨日、今日と瓦降ろし工事が続いたんですがお宮さんと民家の違いも大きいけど、神社は人が住んでいないのに対して民家の葺き替えでは施主さんが住んでいる状態での仕事になるのでまた違った気遣いが必要になってきます。
特に民家の場合には周辺の住宅への配慮を忘れると音や埃で苦情が来たり、工事車両が通行の邪魔になってしまったりといった事も起こり得るので屋根の上以外での仕事もかなり増えてきます。
当社は普段は一般住宅の仕事がほとんどなんですが、今年は珍しく年明けから社寺建築の仕事が続いていて、普通の民家の仕事は1ヵ月ぶりでした。

 

雨漏りの原因は凍害でした。

 

今日瓦降ろしした現場は雨漏りの相談で現場に伺ってみたら、瓦が凍害でボロボロになっていた事が雨漏りの原因になっていました。もう瓦そのものが限界と言って差し支えないレベルでボロボロになっていたので葺き替えする事をオススメしたんです。
以前にも書いた事があるかもですが、雨漏りの原因で最近よく目にするのは「鉄釘」「亜鉛釘」が錆びて膨張する事によって瓦を割ってしまう事です。これは40年くらい前の物件でよく見られる現象で当時としては最新の工法で、この工法を採用した工事店さんも40年後にこんな事になるとは思ってなかったと思います。
今我々が採用している工法も40年後に不具合が出ないとは言い切れないんですが、現状では一番いいと思われる工法と信じて工事をしています。

 

瓦の寿命が長いからこそ様々な事例を検証できるんです。

 

他の屋根材では経年劣化が早いのでそれ以外の不具合が出る前に葺き替えしないといけなくなるんですが、瓦の場合は耐久性があって長持ちするので材料そのものよりも工法が原因となる事が多いように思います。
地震や台風などの災害の度にもっとよい工法がないのかという研究は進んでいるので、これからも最新の工法についての勉強は欠かせないんですが、一番の教材は毎日の仕事で工事している屋根ですね。