姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

建築物も人と同じように「働ける」ように整備していかないと無駄になります。

こんにちは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
最近新聞などで消防団に関するニュースをよく聞くようになりました。私自身も昨年から地元の消防団に入ったんですが、仕事の関係もあるので出れたり出れなかったりしています。基本的に消防団の活動って「活動しました」って報道される事はなくて、何か不祥事があった時だけ取り上げられるので、消防団の事をよく知らない人がニュース見たら全国の消防団が悪い事ばっかりしているみたいに勘違いされそうです。
実際にはボランティアで休日返上で頑張ってる人が多いのに。警察官や自衛官も同じですよね。人助けとかいい事しても当たり前と考えられてしまいます。

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建築物も稼働させないと勿体ないです。

 

車や電動工具など動力を得て動くものは稼働させないと劣化するので持っているだけではもったいないって思う人はかなり多いと思います。でも建築物は何故かただ「在る」だけで良いと考えられがちでその建物を誰かが使っているかどうかという事はあまり気にされません。最近でこそ住宅に空き家が増えてきて使われていない住宅は勿体ないって少し思ってもらえるようになりましたが、非住宅で建物の周辺にある程度のスペースがあって多少傷んでも周囲に被害が出ない環境であれば誰も見向きもしない状態になっています。

 

建物を働かせるという感覚が必要です。

 

健康で働く事が出来るのに働かない「人」に対してはなんとか働かせようとする人は多いと思います。でも建物に関しては「働かせる」という意識が薄いです。建築の専門家でないと触ってはいけない領分のように思われている部分も多いけど、それ以上に建築物が個人の「資産」として考えられていて、他人がどうこう言えないんですよね。
個人所有の建物は全く使っていなくて税金でお金がかかるだけの状態であってもなかなか他の人に使ってもらって家賃を得るという考え方になっていない人がかなり多いです。

 

「家賃」として収益を生むという事は建物が働いているという事です。

 

働いている建物というのがイメージしにくいかもしれませんが、他の人に貸す事によって「家賃」という形で収益を得る事が出来るという事はその建物は「働いている」って事です。家賃で収益をあげられなくてもその建物でイベントが開催されたりしていたらその場所でお金が動きますよね?それも働いているって事になると思います。
文化財として保存されている建物の中には「働いていない」建物がとても多いように思います。外観とか形だけ残るように「保存」しても働かずに人の出入りもなかったらいくら名建築でもどんどん劣化していって保存が難しくなります。
空き家対策も含めてもっと建物を働かせる方法を考えないとです。