姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

雨が回っていても家の中に入ってこないと気付かない事が多いです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日は弟の誕生日でした。平成2年生まれで29歳になりました。私が小学生の時に生まれて小さい時はずっと面倒を見てたのですっかりオッサンになってしまった弟を見ると昔は可愛かったのになぁって思ってしまいます。歩き出すのも話し出すのも遅く、体も弱くて生まれたばかりの頃は20歳まで生きてられるかどうかって言われた事もあったのが信じられないくらいです。

 

雨漏りは家の中で起こらないと気付かれません。

 

私たち瓦工事店に雨漏りの修理の依頼があるのは家の中に雨漏りの跡を発見したとかポタポタと音がするとか実際に雨漏りの水滴が落ちてきた時です。でも屋根や壁から雨が入るのは家の中だけとは限りません。軒先やケラバなど外部でも雨漏りはするし居住空間じゃない部分でも雨漏りはします。
私が移動してる時に屋根を見て、あの家雨入ってるなぁって思う家って意外と多いんですが何度通っても全然修理された気配がないと突撃したくなるんです。

 

瓦が屋根に残っていても下地はダメになってるかもしれません。

 

屋根の構造は太い「垂木」と言われる部材の上に「野地板」が敷き詰められていて、その上に下葺き材の「ルーフィング」を施工した後で瓦の施工になります。最近の下葺き材は防水性が高くなってるんですが、20年くらい前になると下葺き材の防水性は当てに出来ません。つまり瓦部分が原因で雨漏りした場合、野地板と垂木が一番ダメージを受けてしまうんです。垂木は太い木材なので多少は長持ちするんですが、野地板は厚くても10mm程度しかないので繰り返し雨にさらされるとあっという間に腐ってしまいます。それでも垂木が支えになって瓦が落ちずに残っている事もあるので油断出来ません。下手をすると屋根に上がったら瓦ごと踏み抜く事になったりもします。

 

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屋根の形状が真四角じゃないと雨漏りしやすいんです。

 

今回修理した現場もそういう現場でした。現場調査に行った時は屋根に上がらず場所だけ聞いて下から確認したんですが、いざ屋根に上がってみると瓦が屋根に残っているのが不思議なくらいの痛み方です。
残ってる瓦を落とさないように慎重に撤去して野地板の残骸を掃除して垂木が無事な事が確認できたのでコンパネを使って野地板を張り直した後に瓦を葺き直しました。
原因は屋根形状が真四角ではなく軒先とケラバが直角になってなかった為に瓦の納まりが悪くなっていた事です。半端になっている瓦の角度を調整してやる事で入り勝手になっている水が入らないようになるのでその調整をして念のためにコーキングをして納めました。
次はここまでなる前に気付いて欲しいですね。