姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

「谷」に穴が空くと雨漏りに直結します。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
会社で使っているパソコンがそろそろ買い替え時になっています。もうかれこれ5年くらい使っているんですが、ハードの問題というよりはソフトの問題ですね。OSがWindows7でもうすぐサポートが終わってしまうからです。私が使っているノートパソコンは早くに10にしたので問題ないんですが、事務員さんが使っているデスクトップ2台が問題なんです。一気に全部入れ替えてしまうと使い勝手の問題とかもありそうなのでまず1台10搭載のパソコンに替えました。もう1台も近いうちに買い替えないといけないので大変です。OSの入れ替えも検討したけどスペック的にも買い替えた方が良さそうな感じなんですよね。しばらくはいろいろと手を取られそうです。

 

屋根には「谷」が出来る場合があります。

 

建物の屋根に勾配が付いている場合、面によって勾配の向きが変わっている事があります。出隅で勾配が変わる場合にはその接点は「棟」になるんですが、入隅で勾配が変わる部分の接点は「谷」と呼ばれています。
瓦以外の屋根材でも入隅で勾配が変わる場合には「谷」が存在するんですが、屋根面の水を集めて一気に流す形状になっています。10年ほど前まではこの「谷」の部分に使われているのは銅板でした。柔らかくて加工し易く鉄のような錆び方をしないのでかなり古くから屋根材としても使われていた材料です。

 

水が一点に集中して落ちる場所が薄くなります。

 

「谷」の部分に限らず、銅板で雨を受けるようになっている部分は雨垂れが集中するところが経年によってどんどん薄くなっていきます。技術が今ほど進歩していなかった時代は銅板も分厚かったのでそこそこ長持ちしたんですが、技術の進歩によって薄く出来るようになって、銅の純度が上がった事と雨の酸性度が上がった結果、銅板の部材に穴が空きやすくなってしまいました。

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穴が空くと雨漏りします。

 

銅の部材というと銅板葺きの部分や銅の樋などもありますが、銅の谷板に穴が空くのが一番雨漏りしやすいです。勾配の向きが変わって入隅になるという事は屋根面で受けた雨水が集まってくるという事です。そこで流れる水の量はそれなりになってしまうんです。そんな場所に穴が空くと雨漏りの仕方も尋常ではなくなります。
昔のテレビで雨漏りする場所に洗面器や空き缶を置いて対処するって場面がありましたが、谷に穴が空くと空き缶程度ではどうにもならなくなります。洗面器でも一時しのぎにしかならないほどの雨漏りになってしまうんです。
雨漏りの調査に行って屋根の形状を見た時に谷があると真っ先に雨漏りの原因として疑うのが谷なんですよね。室内のどの場所からの雨漏りか確認するまでは断定はしませんが。もうそろそろ台風のシーズンです。去年みたいな風の台風も困るけど雨の台風も困るんですよねぇ。今年は少なくなりますように。