姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

古民家の再生や修理には予想外が付き物です。

こんばんは。

姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
予報よりもかなり早く雨が降り出しました。何か久し振りにしっかり雨が降っている気がします。また台風も発生してるし、週末の天気が心配ですね。
もうそろそろ熱中症の警戒をしなくていいのは助かるけど、朝夕の冷え込みが体調不良の原因にもなり得るので、今までとは逆の意味で注意しないとです。

 

住宅の新築工事はあまりやっていません。

 

当社では年間の新築の工事件数は10軒あるかないかくらいです。これは10年程前から変わっていません。20年前は倍以上あったみたいですが、私が入社した直後に大手ハウスメーカーの下請けをやめて、葺き替えなどのリフォーム工事を主にする事にしたからです。
当時、大手ハウスメーカーさんの仕事は価格競争の真っ最中で、「この金額で出来ないならおたくの仕事はない」なんて事が当たり前に言われていた時代でした。
それでも年間通して安定して仕事があるのは魅力的ではあったんですよね。

 

葺き替えなどのリフォームは難しいんです。

 

現在、新築住宅は少しずつ減ってきています。人口か減少局面に入ったので当然です。それでも新築住宅はなくならないし、大手ハウスメーカーさんは相変わらず新築に依存しています。
一部リフォームをやっているところもありますが、なかなか難しいみたいですね。
今の住宅の新築なら設計図面通りに組み立てていけば完成するけど、葺き替えやリフォームとなると、元々の構造や納まりを確認しながら工事を進めないといけないので、なかなか工程通りには進まないんですよね。それが大手メーカーさんがリフォームに向いていない理由の一つです。
期間も予算も読めないような工事の監理のノウハウを持っていないからです。昔は大工さんがその監理をしていたんですが、今はそれが出来る大工さんも少なくなっています。

 

古民家再生は予想外ばかりです。

 

リフォーム工事の中でも所謂「古民家再生」は予想外の事ばかりなんです。
一見大丈夫そうに見える屋根でも瓦を撤去してみたら野地板どころか垂木まで腐っていたなんて事は当たり前で、柱が沈下していたり思わぬ所で増築されていたりとある程度経験があっても見積もり段階では予想出来ない事も多々あります。
これが空き家になると更に拍車がかかるので、どうしても工事予算が大きくなってしまうんですよね。
それでも古い家を大事にしたいっていう施主さんの思いには最大限応えたいって思って仕事をしています。

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