姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

必要は発明の母ですね。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
仕事であちこち走り回ってたんですが、道中で普段は警備員さんなんていないお店の駐車場で車両整理をしている姿を頻繁に見かけました。何かイベントがあるんかな?って思ったんですが、よくよく考えてみたら今日はクリスマスイブでした。クリスマスケーキを買う人の為の警備員やったんですね。

 

専門職には特殊な道具が多いです。

 

屋根工事に限らず、専門職が使う仕事道具は一般の人が目にしても何に使うものか分からないような特殊な道具が多いです。大工さんとか左官屋さんのようなメジャーな職業なら比較的有名な道具が多いんですが、瓦屋さんとか板金屋さんの道具となると初めてみる人には使い方が分からないようなモノもたくさんあります。
最近では電動工具が発達してきて昔ながらの道具を使う頻度は減ってきてるんですが、コンセントを探す時間があったら終わるような修理の仕事もあるので、電動工具に頼り切りになるのも考えものなんですよね。

 

新しい材料には新しい道具が必要になります。

 

木材や瓦のように昔からある材料だけを扱っている間は効率を考えなければ新しい道具を使わなくても仕事は出来ます。でも建築材料って日々進化していて、次々に新しい材料が出てきてるんですよね。これまでの道具で何とか加工したり施工したりする事が出来る場合もあるんですが、新しい道具が必要になる事も多いです。
中には5年に1回くらいしか使わない材料のためにその材料を加工するための道具が必要になったり、ちょっといい道具を使うとすぐに刃毀れしてしまうので使い捨てで安い道具にした方がいい材料なんてのもあるので難しいんですよね。

 

普段は使わないけどあると便利な道具もたくさんあります。

 

日常的には使わないけど、年に何回かは絶対に出番があるような道具もいろいろあります。この「ソーラーバール」もそのうちの1つです。もともとは太陽光発電のパネルを設置する時に瓦を留めつけている釘を瓦を割らずに抜く為に開発された道具です。

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最近の瓦の施工では瓦は全数釘留めしている事が多いので、1枚だけ外したくても難しいんですよね。そういう時にこのバールを使うと釘が簡単に抜けるので便利なんです。太陽光発電パネルの工事以外でも割れた瓦、特に平板瓦の差し替えをやる時にこれがあるのとないのとでは作業効率が全然違うんです。構造としてはバールとラチェットが合体したもので、発想としては物凄く単純なものやけど、思いついた人はスゴイですね。
こういうのを「必要は発明の母」って言うんでしょうねぇ。