姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

築100年の建物の屋根は危険がいっぱいです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日から「えべっさん」こと十日戎が関西各地の恵比寿社で始まっています。中でも有名なのが西宮市の西宮えびす神社ですね。年に1度の福男選びの受付がもうすぐ始まるらしいです。22時にスタート位置を決めるくじ引きの受付があって、くじ引きの開始は深夜0時だそうです。今年はどんな人が一番福になるのか、明日の朝が楽しみです。

 

葺き替え工事では築100年も珍しくありません。

 

屋根のリフォーム工事は早いと築30年くらいの物件で工事をやりますが、古い建物となると築年数は物凄く古くなる事があります。田舎の家になると築100年も珍しくありません。
めくった瓦に明治時代とか江戸時代の年号が入っていたりする事もあるし、昔の硬貨が屋根土の中から出てきた事もあります。築100年というとかなりの古民家というイメージがありますが、実際に葺き替え工事をする住宅では珍しくないんですよね。

 

古い建物は危険がいっぱいです

 

古い建物というと今の建物のような耐震基準がない時代に建てられていて、構造的に弱いというイメージがありますが、柱や梁などは今のものよりもかなり太い材料が使われていて、場合によっては今の建物よりも強い事もあります。
でも構造に関係ないところで弱っている部分がある事も事実です。屋根の野地板などはその最たるものですね。瓦を施工するために土を使っているんですが、その下地となる板が元々薄い板を使っているうえに経年で木材の粘りがなくなってしまってるんです。
土と瓦が載っている間は力が分散されているんですが、それらを撤去してしまうとちょっと踏む場所を間違うだけで踏み抜いてしまう事になるんです。

 

踏み抜いてた場所は補修します。

 

瓦や土を撤去する場合は垂木の部分を選んで歩くようにしているんですが、作業しながらやと安全な部分を選んでいるつもりで外れている事もよくあります。そしてちょっと慌てて移動した時などに踏み抜いてしまうんです。
踵やつま先だけ踏み抜く程度やったらびっくりする程度で済むんですが、片足が太ももまで入ってしまったり、手をついた瞬間に板がなくなったりしたらちょっと痛い思いをする事になります。そして両足を踏み抜いた時には痛いしびっくりするしで焦ります。


f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20200109220648j:image多分見てる方もドキドキしたと思います。
もちろん、踏み抜いた場所はちゃんと補修するし、弱っている野地板はその上に増し張りをしたり野地板を全部張り替えたりして補強します。
年に3回か4回は踏み抜きをやらかすんですが、両足ってのは10年に1回くらいかなぁ。ちょっとびっくりしました。