姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

「うだつ」があがっている建物って最近は少ないです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日も今日も微妙に天気が悪くて小雨が降っていました。お昼前後はほどよくお日様が出て暖かかったのに、夕方になるにつれて小雨がぱらつくし昨日は夕方からは量は多くないものの長い時間降りました。天気予報ではそんなに雨が降る予報じゃなかったのになぁって思って確認したら雨予報に変わっているのでびっくりします。

 

「うだつが上がらない」って言葉は建築用語から来ています。

 

よく「いつまでもパッとしない人」とか「なかなか出世しない人」の事を「うだつがあがらない」って表現します。この「うだつ」って何の事かご存知ですか??
「うだつ」は家と家の隙間がほとんどないくらい密集して建てられている建物の防火壁として作られた壁の事なんです。この「うだつ」に瓦を葺いて漆喰で装飾を施すようになったのが江戸時代の中頃の事です。
繁盛している商家が立派なうだつをあげるようになって、財力の象徴のように扱われるようになった事から、逆にこの「うだつ」を上げられない人の事を「うだつが上がらない」と表現するようになったらしいです。

 

宿場町などの古い町並みでよく見られます。

 

「うだつ」は宿場町などの古い町並みが残っているところでは今でも比較的よく見る事が出来ます。でもそういう町並みも最近はどんどん空き家が増えてきて取り壊される物件も増えています。家並みが途中で分断されて、真ん中にいきなり新築の家が出来ているのを見るととても残念な気分になってしまいます。
今の建築基準法では「うだつ」が機能するような建て方は出来なくなっているので、新築でうだつを付ける場合は完全に装飾用になってしまっています。

 

「うだつ」が特徴の喫茶店があります。

 

兵庫県には「うだつ」が上がっている事を店舗の特徴にしているカフェがあります。「珈琲庵 珈集」というお店で兵庫県内に5店舗と大阪の箕面市にFC店が1軒の合計6店舗なんですが、どこのお店も白い壁にいぶし瓦の和風の建物で「うだつ」が目印になっているんです。

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茶店というと洋風なイメージがあるし和風の見た目の場合には抹茶などがメインになりそうなんですが、コーヒーをメインにしていて和風の佇まいになっているので私は個人的に好きなお店なんですよね。
コンビニで手早く買えるコーヒーも悪くないけど、たまにはカフェでゆっくりとした時間を過ごすのもいいかなぁって思います。