姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

ゆっくり変化していくとどれくらい変わったか分かり難いんですね。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
低気圧が居座っているせいか朝からずっと頭痛がしています。朝のうちに薬は飲んだんですが、少しマシになった程度なんですよね。で、低気圧が居座った割には雨は午前中だけやったので現場の仕事を進められたかもって思うと悔しいですね。また明日も雨予報です。こんなに雨が続くとまた災害が起きないかと心配になります。

 

毎日見ている景色は変化があってもすぐに慣れてしまいます。

 

私が住んでいる地域はそこそこ田舎でかなり田んぼも多かったんです。それが少しずつ田んぼが造成されて住宅地が増えているんです。最初は田んぼの真ん中に1軒とかやったのが、大きな田んぼが造成されて1区画になり、その隣の田んぼが・・・と言う風に増えていって、蛍が飛びまわっていた田んぼの真ん中に会社があったのにいつの間にか周囲は住宅地ばかりになってしまいました。
周辺の田圃の風景を見慣れていたはずやのに住宅地が出来たら1ヵ月も経たないうちにその風景が当たり前になってしまって前の風景が思い出せなくなるんですよね。

 

古い町並みも少しずつ変化していきます。

 

瓦の仕事をしていると「景観形成地区」とか「重要伝統建造物群保存地区」に指定された地域で仕事をする事もあります。建築物に一定の規制がかかるところなんですが、そういう規制がかかっているところでも少しずつ変化しているんですよね。
特に最近は空き家になってしまう家も多くて、建物が劣化してしまって取り壊さざるを得ない場合もあるので、綺麗に瓦の屋根が並んでいた所が歯抜けになったり、そこに新しく建てられた建物が物凄く浮いて見えたりするんです。

 

京都の50年前と今の写真を比べたら驚きます。

 

先日、大栄窯業の道上社長がfacebookに投稿されていた写真が京都の50年前と現在を比較したものでした。京都と言うと古い町並みが残っている代表格やと私も思っていたし、恐らく世間一般の認識でもそう思われているはずです。

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でも写真を見ると50年前の京都ってこんなに瓦が多かったんやなぁ。っていうのと、今の京都ってこんなに瓦が減ってるんやっていう驚きがあります。
京都も景観に関しては条例を作って規制していますが、それでもこれだけ変化してしまうんですよね。日本では住宅は個人の財産なのでどんな建物を建てても規制されないんですが、これが景観を変えてしまっています。海外では新築する時に例え個人の財産であっても新築する時には瓦の大きさや色、屋根の形まで規制されている地域があって、そういう地域は景観が地域の財産になっていて、国によっては世界遺産に登録されているところもあるくらいです。
瓦の仕事をしている身としては日本にもそういう地域を作りたいって思いますが、なかなか難しいですね。