姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

古い平板瓦は交換するのが大変です。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
こないだ1年以上ぶりで歯医者さんに行ったら、前から様子見していた虫歯が少し大きくなっていました。この際やから治療してしまいましょうって言われて、今日治療してきました。麻酔してから1時間半くらいは経つけどまだ唇が麻痺しています。もう1時間くらいはこのままかなぁ。虫歯の治療なんて10年ぶりくらいです。ちゃんと歯磨きはしているつもりやけど、定期的に歯医者さんには行くようにしないとですね。

 

ちょっと古い瓦はもう製造していないものも多いです。

 

一般的に「瓦」と言われてイメージする形はおそらく我々が「和瓦」とか「桟瓦」と呼んでいるもになると思います。伝統的な日本家屋の屋根に葺かれている瓦ですね。それかお寺やお城などに葺かれている「本葺き瓦」かのどちらかです。
この2種類の瓦は微妙なサイズの違いはあっても300年くらい形は変わっていないんです。でも30年~40年くらい前から少しずつ葺かれるようになって20年くらい前から大流行した「平板瓦」はサイズも形もいろいろあります。今でこそ規格化が進んで基本的なサイズは共通になりましたが、30年とか40年くらい前の「ちょっと古い」瓦は廃版になったり、窯元が廃業してしまったりで同じものが用意出来ない事が多いんですよね。

 

平板瓦の差し替えは物凄く面倒です。

 

最近では平板瓦でさえ「重い」という理由で敬遠される方もいらっしゃいますが、平板瓦が流行りだした頃は和瓦よりも軽量で、施工がしやすいと人気が出ました。特に建売などの新築の物件では平板瓦の採用が物凄く増えていました。
それから本当にたくさんの窯元さんがいろんな種類の平板瓦を開発したんですが、それが今になって修理する時に困る原因になっています。似たような瓦はあるんですが、微妙にサイズが違うだけで納まらない事が多々あります。
そして和瓦と違って平板瓦は瓦の配置が千鳥になっているので、1枚交換するのも物凄く面倒です。

 

廃版になった瓦の差し替えをしてきました。

 

今日は県内の某名門ゴルフクラブの被雷小屋の瓦の交換に行ってきました。最初はボールが当たった事が原因かな?って思ったんですが、ティーグラウンドのすぐ横にある小屋になかなかボールが当たる事はありませんよねぇ。
古い割れた瓦を撤去して新しい瓦と交換するんですが、ちょっと目立つところが割れていたので、反対側の目立たないところの瓦と新しい瓦を交換して、目立たないところから外してきた古い瓦を割れたところに葺きなおしました。和瓦なら15分もあれば終わる作業ですが、1時間以上かかってしまいました。葺いてあった瓦は廃業した窯元のものやったので代用品しか用意出来なかったので苦肉の策です。

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ゴルフ場はプレーする時もよく歩くけど、工事する時でも車を横付け出来ないのでよく歩きました。今度はプレーで行きたいなぁ。