姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

職人さんの高齢化が止まりません。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
山が近い現場で瓦をめくると瓦の下に色んな生き物の痕跡を見つけます。蝙蝠やったり雀やったりネズミやったり蛇やったり。一番多いのは蝙蝠ですね。先日瓦降ろしをした現場では生きた蝙蝠が10匹くらい出てきました。めっちゃびっくりします。

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瓦業界の高齢化が止まりません。

 

現在の当社の平均年齢は現場で仕事をしている職人さんだけやと45歳くらいになっています。外注で仕事をお願いしている職人さんとか応援に来てもらっている職人さんをあわせると50歳くらいになるんですよね。これでも平均年齢は若い方のようです。
もちろん、全く若い人がいないわけではないんですが、入職者が瓦屋さんの跡取り息子くらいしかいないのが現状なんですよね。

 

10年前から平均年齢が10歳上がっています。

 

ちなみに10年前のうちの平均年齢は35歳くらいでした。単純に10年で10歳平均年齢が上がっている事になります。いろいろあって顔ぶれに変化はあるんですが、平均年齢が変わらないという事は若い人が定着していないって事なんですよね。入職者自体が少ないうえに定着率が低いとなると高齢化まっしぐらです。
ちなみにうちの会社だけではなく業界全体が同じような状態になっています。瓦葺き工事に必要な「かわらぶき技能士」の資格試験の受検者も年々減っているうえに高齢化しています。

 

業界側にも学校側にも窓口がありません。

 

若い人が入ってこない一番の原因は人手不足になる事が分かっていても業界側に採用のノウハウもなければ人材育成のノウハウもない事です。でも同じくらい、学校側にも「現場仕事」に対する偏見というか忌避感のようなものがあると感じます。
結局業界側にも学校側にも「窓口」がないんですよね。そもそも瓦屋さんはほぼ100%零細企業です。中小企業になっている会社は本当に極一部です。私が経験した就職活動では高校生や大学生の就職活動ではそういう零細企業は縁故以外ではリストに上がる可能性はほぼありませんでした。おそらく今でもそれは変わっていないと思います。
今のうちに何か手を打たないといけないのに、何をしたらいいのか分からない。そんなジレンマに悩まされています。