姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

銅板に穴が開くと下地の木材まで傷みます。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
結婚した時に使っていたテレビの画面に丸く光った部分が出来ていて、気になっていたんですが最終的にそれが9つまで増えてしまったので買い替える事にしました。まだ観れない事はないので買い替えはもったいないと思っていたんですが、某通販会社で古いテレビの下取りをやっていて、うちにある一番でっかいブラウン管のテレビの処分に困っていたのでそれを下取りに出すのも目的やったりします。新しいテレビは今のものよりも二回り画面が大きいので大きい画面がちょっと楽しみです。

 

軒先の銅板に穴が開いて雨漏りしている屋根の修理に行ってきました。

 

今どきの新築の家ではほとんど見られなくなった和風住宅の軒先に銅板を葺いてある屋根で瓦と銅板の境目の部分に大穴が開いて雨漏りしている屋根の修理の依頼があったので行ってきました。
根本的に直そうと思うと銅板を全部葺き替えになって工事金額が大変な事になるので銅板を小さく切ったものをつかってパッチを当てる応急修理です。

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銅板に穴が開くとそこに水が集中して下地の木材まで傷みます。

 

銅板は瓦の形や屋根の微妙な形にも沿うように折り曲げたり出来るので昔から屋根に使われている優秀な建材です。でも同じところに水が当たり続けるとその部分が少しずつ薄くなっていって穴が開いてしまうんです。
本来であれば表面全体に広く水を広げて雨仕舞する建材なので瓦とは考え方が真逆なんですよね。だから瓦と銅板を組み合わせると瓦が集めた水を銅板が一点で受け続ける事になって銅板が傷んでしまうんです。
そして穴が開いたのをそのままにしておくとその下地になっている木材があっという間に傷んでしまいます。

 

銅板の穴は見つけにくいんです。

 

今回の修理の穴は「よくこんなになるまで放置してたな」っていうくらい大きい穴やったので、探す手間もなかったんですが、銅板の穴って最初はめっちゃ小さいので見つけるのが難しいんですよね。
雨漏りしていて、多分銅板やと予想は出来てもなかなか見つける事が出来なくてコーキングまみれにした事もあります。結局銅板をまるっと交換して古い銅板を下から覗いてみたらやっと小さい光が見えて穴を発見出来るというくらい小さい穴からでもびっくりするくらい雨漏りするんです。
緑青が出ていい感じに味が出てきた銅板はすごく渋いんですが、そうなってからの寿命が短いのが残念なところです。