姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

見えない部分の漆喰が雨漏りの原因になります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
現場まで資材や瓦を運搬するのも私の仕事の1つなんですが、場合によっては何度も同じ現場まで往復する事があります。運転が続いてくるとちょっと眠気に襲われる事があるので、コンビニに寄って休憩するんですが、今日のコンビニはクリスマス一色でした。コンビニスイーツが結構好きなのでよくチェックするんですが、今日は普段のコンビニスイーツが売ってなくて普通のケーキ屋さんのようなショートケーキが並んでいました。ショートケーキよりも普段のスイーツの方が良かったので何も買わずに出てきてしまいました。

 

雨漏りの原因は本当に些細な事が多いです。

 

よくこのブログでも話題にするんですが、雨漏りの調査に行って目に見える原因があるのは全体の半分くらいです。瓦が割れていたりズレていたり、谷に穴が開いていたりすると調査もかなり早く終わるし、応急処置もしやすいので物凄く気が楽なんですよね。
残りの半分は雨漏りの場所などから推測するしかないので、応急処置が難しいんです。
屋根全体をシートで覆ってしまうのが一番手っ取り早いけど風が強い時にはシートが飛んでしまって周囲に被害が出るし、何より1人で調査に行っていると危なくてシートを掛けられません。

 

桟瓦とのし瓦の間の「面土漆喰」は雨漏りの原因になりやすいです。

 

よく訪問販売業者が手口にするのが漆喰工事です。棟の部分の桟瓦とのし瓦の間にある「面土」と言われる部分は漆喰を塗られている事が多いんですが、その部分が黒く変色しているのを見つけて「寿命なので放置すると瓦が落ちる」と不安を煽っているようです。でも白い漆喰が黒くなっているのはカビが来ているだけなので、基本的には黒くなっているだけでは瓦には影響がありませんし、雨漏りの原因になる事はありません。
ただし、黒くなっているからと既存の漆喰を撤去せずに上から塗ってしまうとそれが雨漏りの原因になります。

裏面にちょっと張り付いているだけで雨漏りの原因になる事もあります。

 

上塗りしていなくても、のし瓦の裏面にちょっとだけ張り付いているとそこが雨の水をせき止めてしまって、雨漏りの原因になる事もあるんです。
特に桟瓦の一番高くなっている部分はのし瓦との隙間が小さくて、裏面に張り付いてしまった漆喰を綺麗に取り除けないままで工事が終わる事があるんですよね。

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普通の雨なら大丈夫なんですが、雨の量が増えたり、風と雨が強くて水が瓦の隙間に押し込まれた時に、目地から排出されるはずの水を漆喰がせき止めてしまうと雨漏りになります。しかも一度雨漏りして道がついてしまうと次からは少しの雨でも雨漏りするようになってしまうんです。
意外と知られていない雨漏りの原因なんですよね。