姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

藁も紙も固まると燃えにくいんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日は弟の誕生日でした。平成2年生まれなので今年で32歳ですね。知的障害を持っているので中身は小学校低学年な感じですが、力は年齢相応に強いので最近は両親のいう事も聞かなくなってきているみたいです。まだかろうじて私の言う事は聞いてくれるのでいいんですが・・・。

 

とんどは竹と藁を組み合わせて作られています。

 

今日は地域のとんど祭りでした。他のところではどんな風に作ってあるのか知らないんですがうちの地域のものは竹で骨組みを組んで、その周りに藁巻いて作ってあります。その藁の量がかなりのもので、しっかり藁をくくって束にしたものが使ってあるので、重量的にもかなりのものになります。それくらいしっかりしたもので作らないと高さ6.5mには出来ないみたいなんですよね。
竹の骨組みも地面に杭を打ち込んでそこに括りつけていて、火を点けても地面の杭は燃え残ってしまうんです。

 

学業成就のために書初めだけでなくプリント類も燃やされます。

 

とんどでは昔は字の上達を祈願して書初めが燃やされていました。その名残か今では学校や塾などの宿題のプリントを燃やそうと持ってくる親御さんがかなり多いんです。
正月飾りや年越しの時に氏子さんが奉納した竹灯籠、正月用の葉牡丹や門松などいろんなものが燃やされるのがとんど祭りなんですよね。
そして、燃えにくい竹などが燃え残らないようにしながら火が大きくなって飛び火しないようにという火の管理をするのが消防団なんです。

 

中心部には紙や藁の塊が残ってしまいます。

 

点火したのは9時やったんですが、9時半くらいにはもう外周部は完全に燃えてしまいます。消防に入ったばかりの頃はそれで終わりやと思っていたんですが、とんどは燃えて倒れてしまってからが消防の仕事です。

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倒れたら焼けた藁の灰を広げて燃え残りがないようにするんですが、中心部の灰を広げると中からは燃えていない藁の塊とかプリントの束が出てくるんです。それを広げて火を点けて、というのを繰り返して完全に燃え尽きたのが確認できたのは11時前でした。
火が強い時は近づくのも難しいくらい熱いんですが、それでも広げない事には終わらないのでマスクと帽子で防御しながら頑張るんです。風が強いと消防車で水を掛けないといけなくなるのでそうならないように必死ですね。