姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

価格が安い事だけが正しいという価値観は変です。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
梅雨時期とは思えない爽やかな天気になりました。関東甲信地方では九州南部よりも早く梅雨入りしたというニュースが飛び込んできましたが、最近は台風も西日本を避けて東日本に行く事が増えていて、地球全体の気候が変わってきているのかもしれないなぁって感じます。「例年」という言い方が無意味になりつつありますね。

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値上げの報せが毎日、毎週のように届いています。

 

ニュースを見ると毎日のように食品などの値上げがニュースで取り上げられています。そして仕事の上でも毎週のように資材の値上げの報せが届きます。私たちは資材を仕入れないと仕事が出来ないので、値上げの連絡が来たら従うしかないんですが、これを工事価格に転嫁するのがとても難しいです。
昨年までは見積期限を3カ月ほど取っていましたが、それでも仕事が決まるのは半年後やったりしていたんです。最近では1カ月で再見積しないといけないくらいになっていますが、その期限が守られた事はほとんどありません。

 

そもそも値上げは悪い事なのか?

 

お金を支払う立場から考えると確かに「値上げ」って言葉は嫌なものです。出来れば安く購入したいというのは消費者の心理として当然ではあります。でも逆に請求する側の立場になると今のような状況下では値上げしないとやっていけません。
買う側では値上げは「悪」やけど売る側では「正義」なんですよね。そして普通に日常生活をしようと思うと買う側だけであり続けるのは無理です。売る側として仕事をして、買う側として生活をするというサイクルになっているんですよね。買う側が値上げを拒否すると、売る側としては労働の対価としての賃金を上げられません。給料が上がらないんです。なのに値上げは受け入れられないけど給料はたくさん欲しいという矛盾が発生します。

 

真っ当な仕事には真っ当な対価を。

 

昔読んだ本に「正しい値付け」というものがありました。自分がした仕事を安売りするのではなく、きちんと自分の仕事に値段を付けないといけないという内容で、商売であっても労働であっても当たり前の原則なんですが、なぜか日本人は「より良いものをより安く」という言葉が大好きなんですよね。「良いものは高い」という当たり前の事を忘れてしまっています。きちんと仕事をして胸を張ってその対価を頂けるようにしていかないとですね。