姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

「仕事」は現場の作業や書類仕事などの実務だけじゃないんですよね。

こんにちは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
予報通りの雨になりました。むしろこれまで晴天が続き過ぎてたんですよね。春の嵐って言葉があるくらい強い風が吹いたり長雨が続いたりといった事があるので天気予報はしっかりチェックしとかないとです。

 

あちこちで新人さんの研修が始まってます。

 

新聞やニュースで新社会人の入社式の様子が伝えられたのが今週の始めでした。新卒で採用した企業は現在新入社員の研修期間中ですね。私も大学出て前の会社に入社してすぐは2週間ほどの研修期間がありました。着慣れないスーツを着て毎日大阪まで出社してたのが懐かしいです。
あの頃は新入社員研修で挨拶の練習とかビジネスマナーとかいろいろな事を詰め込まれて、なんで今更こんな事をせなあかんのか?って思っていたものです。自分が経営する側になってみると、あの教育がいかに大事かってよく分かるんですけどね。
毎年、入社式や新入社員研修の話題を目にすると当時の事を思い出して「もっと真剣にやっとけばよかったなぁ」って思います。
なんというか・・・まだ学生気分が抜けてなかったんですよね。当時の自分に説教したい気分になります。

 

瓦の業界は新卒採用の文化がほとんどありません。

 

瓦業界、特に施工の分野では新卒を採用する文化がほとんどありません。高校や大学を出てる人は職人にならないという思い込みもあるし、職人になりたいって人は学生時代にアルバイトに来て瓦の仕事の事を知ってなりたいって思った人やったんです。
それが工法の変化でアルバイトをそれほど必要としなくなったのと、コンビニなどもっと手軽に出来るアルバイトが増えた事もあって新規採用の入口が分かり難くなってしまったんです。
それと瓦葺きの職人を育てるなら秋に採用しないといけないっていう事も昔から言われていました。春に採用すると仕事を覚え始める頃が夏の一番暑い時期でバテてしまって辞めてしまうという理由からです。秋に採用すると冬の間に仕事を覚えるし、寒い時期から少しずつ体が慣れてくるので次の夏を乗り切れるんですね。
そして昔は仕事は見て覚えるものって言われていましたが、そのやり方も人財が不足している理由じゃないかと思います。きちんと教える姿勢を見せてじっくり腰を据えて育てていかないと定着しないのは当たり前ですね。

 

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新人くんは1年頑張ってくれました。

 

昨年のちょうど今頃にうちに来た当時19歳、現在20歳の新人くんは夏の暑い時期にも負けず、1年間頑張ってくれました。少しずつ仕事も覚えてきてやっと「いつ辞めるかな?」って心配をしなくてもいいようになりました。当時の彼を知る他の人も顔つきが変わってきたってびっくりしています。
この1年は屋根の上の仕事だけでなく、挨拶やマナーについて口を酸っぱくして指導し続けました。多分、本人は現場の仕事じゃないのになんでこんなに言われるんやろ?って思ってると思います。10年か15年かした時に意味が分かるようになってくれてたら嬉しいなぁ。その為にも彼に後輩を作ってやらないとです。