姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

町並みの写真撮ろうと思ったら電柱が邪魔になる事ありませんか??

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
台風が過ぎたらまた猛暑になってますね。先週の猛暑で少し体が慣れてきたのか、同じくらい暑いはずやのにそんなに大騒ぎしなくなってます。暑さに体が慣れるって熱中症的にはあまり良くないんですが、暑いと言いながらでも仕事が出来るのは有り難いですね。台風に伴う大雨の影響は今のところそれほど大きくはなさそうです。今から言われても工事出来るのは早くて8月末くらいですが。

 

古い建物が多いのにこんなに電柱が多いのは日本独特の景観です。

 

旅行に行った時に古い町並みが綺麗やと思って写真を撮ってみたらなかなか自分が思うような写真にならない事って多くありませんか??自分の眼で見てる時はそれほど気にならない電柱が写真を撮ると急に存在感を主張してしまって、後で確認したら「あれ??」ってなります。
最近は歴史的景観地区などに指定された地域は電線の埋設化を進めていたりもしますが、日本全体で見るとまだまだ地中化は進んでいません。ビルが建ち並んでるところも昔ながらの木造家屋の町並みも関係なく電柱と電線が目立ちます。

 

世界の観光都市はほぼ電柱がありません。

 

4年前、新婚旅行でスペインのバルセロナとイタリアのローマに行きました。どちらも大都市でありながら観光都市でもあったんですが、どこで写真を撮っても電線も電柱も気にならなくて欲しい写真がばっちり撮れた事に感動しました。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20180731183422j:image
世界的に見るとどの国でも観光地になっているところは電線は地中化されているようです。戦後の日本は復興と共に急速に発展して、街の成長にインフラ整備が追い付かなかった事もあって、地中化するよりも簡単に設置できる電柱が選択された面もあるかもしれません。

 

日本は「景観」というものに対する考え方が遅れています。

 

町並み保存とか景観保存という考え方があります。イタリアでは例え個人所有の建物でも周囲の景観に合わない外壁や屋根材でリフォームしようとしたら待ったがかかります。場合によっては行政がOKを出しても地域の人がダメだという事があるそうです。
日本では考えられないですよね。でも町並みとか景観は自分のものではなくて地域や国の宝やという考え方が浸透しているからこそ、そういう現象が起きるんです。日本ではそういう考え方はまだ一般的ではありません。「自分の持ち物をどんなデザインにしようが自分の勝手」そんな風に考える人がほとんどです。その結果が海外からの旅行者に「日本はどこの都市に行っても風景が変わらない」と言われてしまう原因です。
海外の人が「良い」と言ったから価値があるというのではなく自分達で価値を再発見して自慢できるようになりたいですね。