姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

屋根の上での作業が怖いと思うのはとても大事な事なんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
夏の高校野球の甲子園も終わってしまいましたね。最後は大阪桐蔭の地力が出た形やったけど、金足農の吉田君の熱投も凄かったです。今年は特に暑かったので球児だけでなく審判など大会運営の方たちも大変やったとは思うけど、無事に第100回大会が終了して良かったです。

 

瓦屋さんは屋根の上で作業するのは怖くないの?ってよく聞かれます。

 

現場で大工さんなど他の業種の職人さんと一緒に作業していると休憩時間などによく「瓦屋さんは勾配のきつい屋根の上って怖くないの?」って聞かれます。そんな時は「怖いです。でも怖いって思わなくなったら逆に危ないんです。」って答えます。
実際、怖いって思わなくなった頃に落下事故とかが起きるし、見ていて危ないって思うのも仕事に慣れてきた時期の職人さんですね。
でも大工さんの質問としては「高いところ」が怖いのではなく、「勾配がきついところ」が怖いって意味なんです。大工さんも高い所での作業は当然あるし、そういう場所が怖いってのは良く知ってるはずで、むしろ勾配が付いている場所で長く仕事をするのは瓦屋さんとか板金屋さん、左官屋さんです。特に瓦屋さんは工程のほとんどが勾配屋根の上なので大工さんとしても滑りそうって思うようです。

 

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大工さんの仕事の方が怖いって感じます。

 

私としては勾配はあってもきちんと屋根「面」になっていて、下が見えない屋根の上よりも柱と梁を組んだだけの建前途中の方がよっぽど怖いって思います。そういう場所で仕事してる大工さんを凄いって思うんですが、大工さんとしては下が見えていても足元は平らで滑る事がないから屋根の上よりもよっぽど安心って仰います。
どちらも結局は慣れの問題なんですよね。そして慣れてきてもちゃんと怖いって思う感覚がないと安全に作業は出来ません。

 

一番危ないのは梯子から屋根に移る瞬間です。

 

屋根の上で作業していて一番危ないって思うのは一般の方なら勾配屋根の一番高い部分である「棟」で作業している時って思うかもしれません。確かに滑り台をイメージすると危ない気がしますね。でも本当に一番危ないのは屋根に上がる瞬間、梯子から屋根に移る時なんです。
足を踏み出した先の瓦がズレる事もあるし、冬場なら霜が降りているのに気づかずに滑ったり、重心がズレて梯子が傾いたりとドキっとする瞬間がたくさんあります。
最近は梯子にも横ずれ防止の部材が付いたモノや安全に屋根面に移れるように少し形が変わっているものなども出ていて、昔に比べたら安全に上がれるようになってきました。コストは掛かるけど安全に関しては後回しにすると大変な事になるので装備の更新は大事です。