姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

AIには出来ない仕事を私たちはやっています。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日も暑かったですね。ワークショップで久し振りに丸一日外に居たので汗だくです。たまにはこういう日もないと楽しく仕事が出来ないと最近痛感するようになってきました。頭と体、両方動かさないとダメですね。

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建築の職人の仕事はAIには出来ない??

 

AIを使った機械制御で職人の仕事が再現できるようになったとたまにニュースで目にしますが、実際のところはどうなんでしょう??確かに高品質なモノが平均的には作れるかもしれませんが、会心の一作というのはAIでは作れないと思います。
同じように建築関係の職人の仕事というのはAIには向いていません。建築では1つとして同じものがないからです。現場が変われば当然条件も変わるし、同じ現場の中でも場所によっては違う条件になってしまいます。作業する日によって材料の性質も変化するし天気でも変化します。しかも作業するのは屋内ではないし、一か所でもないんですよね。

 

古いものを修復するような作業というのは人間の目と感覚でないと難しい。

 

今日のワークショップでも参加してくれていた人と話していたんですが、本当に綺麗に仕上げるならワークショップでやらずにお金をかけて本職が新しい瓦を使ってやる方が早いし綺麗なんです。でもそれでは新築と変わらないレベルのものが出来てしまうんです。
残したいのは建物や塀が持っている情緒やからワークショップでやるんです。だから捻じれの大きい古い瓦を再利用して仕事としてやるんじゃなくみんなの力で作り上げるようにしたいんです。
今日やったようなワークショップや古民家再生のような仕事は人間の目を通して人間の肌感覚でやっていかないと上手くいきません。

 

AIで人財不足が解消できるならしたい。

 

建築業界はこれからどんどん人手不足が進んでいきます。少子高齢化が一番の原因ではあるけど、それ以外に職人仕事を必要としない工法の開発などで技能が受け継がれなくなっている事も原因ですね。それと職人仕事に対するイメージが悪いままなので入職者が少ないことも大きいと思います。

世の中では働き方改革が叫ばれていますが、あれって人手があってこそなんですよね。人がいなければいくら改革しても状況は変わらないんですよね。人財確保が出来るようになるのが先か、AIが建築職人の仕事を再現出来るくらいまで発達するのが先か。

個人的には人財確保出来るようになって欲しいなぁ。