姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

屋根が軽いと風にはとても弱くなります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
先日、リアル脱出ゲームに行った時にグッズ売り場で夫婦揃って散財してしまいました。家で簡単に出来る謎解きグッズや書籍がたくさん発売されていて、長く公演に行ってなかったので、欲しいものが溜まってたんですよね。ちょっとした空き時間にやろうと思って広げるとついつい時間を使ってしまう謎解きグッズですが、なかなか公演に行けない時にはコレで謎解き成分を補給するんです。

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台風シーズンが近づいてきました。

 

今日の天気は「これぞ夏!」ってくらい暑かったですね。まだ梅雨前線が残っているので梅雨明け宣言はされていませんが、本格的な夏がすぐそこまで来ています。
そして夏が近づいているって事は台風のシーズンも近付いてきているって事ですね。大阪で台風による大きな被害が出た2018年はちょうど今頃に東から西へ抜ける台風が通過してびっくりしました。そしてその時は7月初めに大雨が降った後2週間くらい雨が降ってなかったんです。今年は長雨が続いたので海水温も少しは下がってるといいんですが・・・。

 

台風では軽い屋根に被害が出ます。

 

2018年の大阪でも2019年の千葉でも台風で大きな被害が出ました。特に昨年の千葉の台風ではゴルフ練習場の支柱が倒れて住宅に直撃した映像がセンセーショナルでその印象が凄く強いんですが、都市部の「軽い」事を売りにした住宅の屋根もかなり被害が出ていたそうです。
屋根を軽くすると強風で被害が出るのは考えたら分かりそうなものですが、地震で屋根が重いから被害が大きくなったというロジックで屋根を軽い方が良いと言い切った大手ハウスメーカーとしては軽い屋根は台風に弱いとは言えなかったのかなぁ。

 

建築物は耐震性だけが求められるものではありません。

 

阪神・淡路大震災以降、建築物の強度と言えば耐震性が取り上げられるようになりました。戸建て住宅であろうが、高層ビルであろうが耐震性が一番重要で最優先って一般の人に思われてしまうくらい「住宅の強度と言えば耐震性」という認識が広がっています。
でも実際には「耐風性」や豪雪地帯の「耐雪荷重」などなど、いろいろな強度基準をクリアしないといけません。そして屋根を軽くすると「耐風性」が弱くなる傾向があるんですよね。さらに豪雪地帯で屋根に積もる雪の重さは瓦の軽さなんて誤差の範囲に収まるくらいになります。それだけの重みに耐える構造にすると、屋根を軽くする意味ってないんですよねぇ。結局、何事もバランスを取るのが一番大事って事なんです。
個人的には軽い屋根しか載せられないような脆弱な構造の家に住みたくないなぁって思いますね。