姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

屋根の重量がないと強度が出ない建物もあります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
子供の頃に何度か人形劇などを観に行った事がある「姫路文化センター」は大人になってからはセミナーや講習で行く事の方が多くなっていましたが、今年の年末で閉館するようです。オープンしたのが50年前との事で今年オープンした「アクリエ姫路」に機能が移されるみたいですね。そんな姫路文化センターにセミナーに行ってきました。最後かもって気付いたのが帰り道やったので感慨深さとか感じないままでした。(苦笑)

 

住宅の屋根は軽いものが流行です。

 

現在の新築住宅の流行はガルバリウム鋼板などの軽量の屋根材が流行しています。特に阪神淡路大震災以降の25年で一気に軽量屋根材が増えてきました。でもこれって本当に「流行」なんですよね。過去にも軽い屋根が流行した時代がありました。
基本的に屋根材は地震の被害で軽いものが流行して台風の被害で重量があるものに変わるというサイクルになっているんです。

 

住宅の流行の周期は40年~50年ほどです。

 

どんな事でもいえる事ですがメリットとデメリットって表裏一体なんですよね。屋根材の重量も同じで今は重い事のデメリットと軽い事のメリットにばかり注目が集められている状況です。
そして住宅のライフサイクルを考えると流行は40年~50年くらいの周期で変化するんですよね。今新築で建てられている住宅が築40年になる頃にはまた流行が変わっている可能性が高いです。
もしかしたらこれまでの考え方とは根本的に違う構造の住宅が主流になっている可能性もありますが。

 

屋根に重量がないと強度が出ない建物もあります。

 

伝統工法で建てられている住宅やお寺の山門、鐘楼などは屋根に重量がかかっていないと強度が出ない構造になっています。今ではコストがかかり過ぎるので敬遠されている工法ですが、一番長持ちする工法でもあるんですよね。
木と木を組み合わせて作って、経年で木材が痩せる事も計算に入れて、痩せた分の遊びを屋根の重量で締めるという考え方です。この構造の場合には瓦は地震があった場合には揺れで屋根から落ちて構造材にダメージが入らないようにと考えられているんですよね。

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時代に応じてその時に一番良いと思われている工法が採用されているのが一般住宅です。