姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

屋根の勾配は雨漏りに大きな影響があります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日は予報にない雨が降って連休前の仕事の段取りがまた狂ってしまいました。2月くらいから今年は雨が多いってずっと言ってるんですが、4月になっても5月になっても雨が多いのは変わらないです。集中豪雨で一気に降るのも大変やけど週に1回それなりの降水量で降るというのもかなり面倒です。田んぼの準備が全く出来ないのが困りものです。

 

雨が多いと雨漏り修理の依頼も増えます。

 

雨漏りの修理依頼が増えるのって大雨やったり長雨が続いた後が多いので季節で言えば梅雨時から梅雨明けにかけてと台風シーズンが一番多いんですが、今年は2~4月の雨で雨漏りして修理をして欲しいという依頼が増えてきています。
風向きや雨の量によっても雨漏りしたりしなかったりで依頼を後回しにしている方も結構いらっしゃって、雨が降った直後で分かりやすい跡がある時はいいんですが、乾いてしまうと場所の特定をしないとなので現場調査にも時間がかかります。

 

勾配が緩いと雨漏りしやすいんです。

 

問い合わせがある住宅の中には割と築年数が浅いものも多くて、そういう家は勾配がすごく緩いんですよね。今は瓦の性能も上がっているので3寸勾配でも対応できる瓦があるんですが、20年くらい前の瓦やと基本的には4寸勾配からしか瓦は施工出来ないと言われていたです。それでも4寸勾配未満で瓦が施行されていたりするんですよね。
勾配がきつい屋根は雨が降っても水が素早く排水されて、屋根の上に雨水が滞留する時間が短くて雨漏りし難いんですが、勾配が緩いとそれだけ雨水が長く屋根の上に存在する事になるので雨漏りしやすいんです。
↓はうちの事務所の屋根ですが、これで4寸勾配です。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20240502172452j:image

 

軒が短い家も雨漏りリスクは高いです。

 

最近の新築住宅のトレンドとして軒の出が凄く短くて勾配が緩いものが多いです。軒を短くして壁に当たる日光を増やして、窓を大きくして家の中が明るいというのを売りにしているんです。確かに軒の出が深い家は家の中が昼間でも薄暗いので、日中でも家の中に居る時は照明をつけないといけない家が多いです。
ただ、軒の出が短いとそれだけ窓の上などでの雨漏りのリスクは高くなります。軒と壁の取り合い部が直接つながってしまうので、ちょっとでも施工が甘い所があるとそこから水が回ってしまうんです。
そうなると修理するのが難しくなってしまいます。どんな住宅にも一長一短があるって事ですね。