姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

軒が深い方が生活はし易いです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日まで影も形もなかった台風がいきなり出現しました。まだ進路ははっきりしていないけど、昼過ぎに確認した時には四国の北側を通るルートでした。さっきみたら四国の南側まで予想進路が下がっていましたが、これからどんな動きをするのか油断出来ません。大きな被害が出ない事を祈るのみです。

 

軒の出がない家が増えています。

 

最近の新築住宅では家の壁から屋根の先端部分である「軒」までの寸法が物凄く短いものが増えています。何なら軒の出がない家もかなり多いですね。完全な箱型の家です。この形にする利点は敷地を広く使える事ですね。それに加えて開口部を大きくする事が出来るので家の中を明るくする事が出来る事です。逆に日光が入り過ぎて家の中が暑くなったり雨漏りしやすくなるといったデメリットもあるんですが、恐らくそういったデメリットに関しては説明はほとんどされていないんじゃないかと思います。
家の中が暑くなる事についてはエアコンがあればいいし、雨漏りは絶対にするわけではないというのがビルダーの言い分かな。

 

エアコンがない時代は軒を深くして日光を遮断していました。

 

昔の日本家屋は軒の出を深くする事が多かったようです。日光が室内に入るのを防いで室内の温度が上がり過ぎないようにしていたんですね。それに軒が深いと雨が降っても雨が壁などに当たらなくなるので、雨漏りやったり家の特に土台部分が傷むリスクを低減していました。
エアコンがない時代は梅雨から夏場の気温と湿度が高くなる時期をいかに快適に過ごすかを考えて作られていたんですよね。だから逆に大雪が降る地域では軒の出は浅くして日光を取り込んで室内を温める方を優先しています。軒の出が深いと雪の重みで屋根が傷む事も軒が浅くなっている要因の1つですね。

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最近は開口部(窓)も小さくなっています。

 

一昔前は窓などの開口部を大きくしていかに室内を明るくするかという事が考えられていましたが、最近の猛暑でエアコンの効率をさらに良くするために開口部はかなり小さく作られるようになっています。
窓を大きくするとその部分からの熱損失が大きくなるのでエアコンの効率が悪くなってしまうからです。
個人的にはこういうエアコンを使う事前提の家は好みではありません。停電などでエアコンが使えなくなったら生活出来なくなるリスクが高いからです。
でも最近の猛暑を考えると快適に過ごすためには必要なのかなぁ?って少しだけ思うようになりました。