姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

囲炉裏がある家に憧れるけど生活するには不便なんですよね。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
うちは比較的倉庫の片付けをよくやっている方やとは思うんですが、それでも普段の片付けではあまり触らない部分があります。あまり使わないけど必要なものとかを収納している場所はほとんど手を付けていないんですが、たまに片付けをやると10年以上前の資材が当たり前に残っているんですよね。「いつか使うやろ」って思って残しておいたものやけど、そのまま10年とか15年経過してしまったんですよね。先日もそういうのがたくさん出てきました。そういうのって勿体ないけど処分しないと新しいモノが入ってこないんですよね。断腸の思いで処分しました。

 

まんが日本むかし話をよく観ていました。


子供の頃に「日本むかし話」のアニメを見ていて囲炉裏に憧れた時期がありました。自在鉤に引っ掛けられている鍋で煮込まれている料理や囲炉裏の火で焼かれている魚がめっちゃ美味しそうに見えたんですよねぇ。
子供の頃は建築の事なんてよく分かってなかったし、まだ古い家がたくさん残っていた頃なのでいつかは自分もそういう家に住めるかもって思ってました。

 

現代の住宅では囲炉裏は危険です。

 

でも実際には今の住宅事情では囲炉裏というのは現実的ではありません。家の中で火を焚く事自体が危ないんですよね。気密性の高い家では換気をしないと一酸化炭素中毒の危険があるからです。火事の心配もあるし煤の問題もあります。囲炉裏がある事前提の住宅じゃなくなってるんですよね。
エアコンによる冷暖房ありきの家では囲炉裏は使えません。

 

囲炉裏は不便な事を楽しむ場です。

 

先日、篠山の「いわや」さんにお邪魔した時に囲炉裏で牡丹鍋を食べたんですが、その時に感じたのは「非日常」でした。囲炉裏で毎日ご飯を食べる事になると多分嫌になると思います。でも年に1回とか2回、外食で囲炉裏があるところに行くとちょっとウキウキしてしまいます。

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毎日の生活では「便利」になる方にお金を使うけど、何故か外食とかに行くと「不便」な事にお金を使います。これって「非日常」の体験にお金を払うのが当たり前になってるって事ですよね。
なんとなく「便利」な方が楽しいって思いがちやけど、実際にはちょっと「不便」な方が楽しいっていうのが面白いです。きっと仕事も「便利」や「効率」を追いかけるよりはちょっと「不便」でもちゃんと手を掛ける方が楽しいんじゃないかなぁ。囲炉裏でご飯を食べながらそんな事を感じました。