姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

見えない部分こそしっかり施工しておかないと後々不具合が出ます。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
朝から絶賛偏頭痛中です。今日は天気良かったけど明日は下り坂の予報なので、それが原因かなぁ??でもピンポイント予報では雨マークが付いていたのが消えてるんですよね。明日の朝になったら復活してる可能性もありますが。
なんとか現場作業が出来る程度なのでまだマシやけど、一日中偏頭痛が続くと現場が1つ完了してもなかなか気分が上がってこないです。

 

瓦を施工する時に見えなくなる部分があります。

 

瓦は日本特有の長雨などを受けても雨漏りしないような構造になっています。1枚1枚の瓦が重なりあって上部から流れてきた雨を受け止めて下に流すようになっているんです。その為、瓦を施工する時には重なりの下側になって見えなくなる部分というのが少なからず存在するんです。というかほとんどの瓦の部材は隠れて見えなくなる部分があります。例外は隅蓋と呼ばれる上から被せる瓦くらいかな?
鬼瓦でも鬼の顔の裏側は棟の瓦が密着するので見えなくなるんですよね。

 

見えない部分が壊れていても葺き上がった状態やと分かりません。

 

雨漏りの調査に行くと、葺き上がった状態では特に異常はないけど重なりの下を確認すると割れているという状態をよく発見します。雨漏りしている場所から少し水上側が一番怪しい部分です。
お客さんに説明する時には葺き上がりの状態と瓦をめくって割れている所の両方の写真を撮影して見てもらいます。それで納得してもらえるんですが、「何でそこが割れているって分かるんですか?」って言われる事も多いです。
それくらいパッと見では分からない割れ方なんですよね。

 

棟の下は解体してみないと分かりません。

 

今日、修理に伺った屋根は分かりやすく棟の下の瓦がズレていたのと、瓦の切り合わせがかなり雑でした。

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それでも雨が当たる量が少なかったのと、部屋内というよりは通路のような場所の上やったので、もし雨漏りしていても気付いていなかった可能性が高いです。
昔は今のように電動工具が発達していなかったので、瓦を切るのは職人さんの腕の見せ所でした。でもそういう所に限って雑な切り方をしていたり、割れていても構わずにそのまま使っていたりしているんですよね。
ズレているし、瓦の切り方も雑やったので、しっかりズレを直してきちんと切り合わせたので、これ以上雨が入る事はないはずです。
最近の雨の量は瓦の許容量を超えてくる事があるので、絶対大丈夫って言えないのが悔しいんですが。